開幕まで400日余りと迫るパリ2024の卓球シングルス日本代表選考ポイントの対象大会のひとつである「Tリーグ NOJIMA CUP 2023」が、東洋大学赤羽台キャンパス HELSPO HUB-3アリーナ(東京都北区)にて6月17日から18日までの2日間にわたり行われた。今大会には、男女それぞれ24名がエントリーし、全試合7ゲームマッチ4ゲーム先取の競技フォーマットによるトーナメント方式にて行われた。
■男子
男子の決勝では、5月に閉幕したばかりの世界卓球2023でベスト8進出を果たした張本智和と、全日本選手権2連覇中の戸上隼輔があいまみえた。
第1ゲームを張本が奪うと、すかさず第2ゲームを戸上が奪い返すという、両者一歩も引かないシーソーゲームが繰り広げられ、ゲームカウント3−3(11−5, 6−11, 11−9, 5−11,11−7, 5−11)の同点で、勝敗の行方は最終第7ゲームへと委ねられた。
パリ2024選考ポイントランキングで首位独走の張本が、連続3ポイントを奪取するなど11-5で戸上を封じ、2年連続の優勝を決めた。
大接戦の激闘を制した張本にとっては、今大会が10代最後の公式戦だった。チャンピオンシップポイントを奪って勝利を決めた瞬間、張本はその場に崩れ落ちた。直近3連敗を喫していたライバル・戸上からようやく勝星をあげることができ、張本はティーンエイジャー最後の試合で有終の美を飾った。
Tリーグ NOJIMA CUP 2023 男子シングルスの上位成績は、以下の通り。
- 張本智和
- 戸上隼輔
- 大島祐哉
- 吉村真晴
■女子
女子では、選考ポイントランキングで2位と200点近い大差をつけて先頭を走っている早田ひなと、Tokyo2020で金を含む計3個のオリンピックメダルを獲得している伊藤美誠が準決勝で激突し、フルゲームの試合を展開。最終的にゲームカウント4−3(11-6, 11-6, 8-11, 6-11, 11-5, 3-11, 11-8)で、伊藤が早田を下して決勝進出を果たした。
その決勝で伊藤は、Tokyo2020女子団体でともに銀メダルを獲得した同世代の平野美宇と対戦。第1、第2ゲームを平野が奪うと、第3から第5ゲームまでを伊藤が連取して、先に優勝へ王手をかける。しかし、平野も粘りのプレーで第6ゲームで同点に並び、勝負をフルの最終ゲームへと持ち込む攻防戦を展開する。
その最終第7ゲームでは、伊藤が3連続ポイントを2回決めるなど、先に優勝へと近づいていくが、平野が終盤で一気にギアをあげ、連続3ポイント、連続4ポイントを決めるなど、逆転に成功。最終的に、ゲームカウント4−3(11−9, 11-5, 6-11, 8-11, 6-11, 11-3, 11-9)で、平野が伊藤との同世代対決を制し、優勝を決めた。
また、早田は、3位決定戦で大藤沙月を下し、銅メダルを獲得している。
Tリーグ NOJIMA CUP 2023 女子シングルスの上位成績は、以下の通り。
- 平野美宇
- 伊藤美誠
- 早田ひな
- 大藤沙月
NOJIMA CUP 2023での成績を集計し、日本卓球協会よりパリ2024選考ポイントランキング最新版(2023年6月19日時点)が以下の通り発表されている。
パリ2024卓球シングルスに関わる日本代表選考レースでは、2024年1月に予定されている全日本卓球選手権2024が、最後の対象大会となる。