オリンピック・ショートトラックの出場枠を確保するには? ミラノ・コルティナ2026

2026年2月に予定されているミラノオリンピック。ショートトラックの出場枠獲得の流れや実施種目、出場人数、主な日程などを紹介する。

2 執筆者 Monica EJ Kim
Ariana Fontana - Beijing 2022
(2022 Getty Images)

2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピックショートトラック競技では、世界トップクラスのスケーター112人がミラノのアイススケート・アリーナに集結して、栄光を目指して競い合う。

ショートトラックは、1988年のカルガリー大会で公開競技として行われた後、1992年のアルベールビルオリンピックで始めて実施され、当時は個人2種目、リレー2種目が実施された。2002年のソルトレイクシティー大会では8種目となり、2022年の北京大会では混合リレーが導入された。

2026年のミラノ・コルティナ大会では、前回の北京大会と同様に男女500m、男女1000m、男女1500m、男子5000mリレー、女子3000mリレー、混合リレーの9種目が実施される。

イタリアのアリアンナ・フォンタナはオリンピックのショートトラック史上最も多くのメダルを獲得したスケーターで、金メダル2個を含むメダル11個を獲得。2006年トリノ大会以来、2度目の母国開催のオリンピックへの出場を目指している。

オリンピック金メダルを3個手にしているチェ・ミンジョン(大韓民国)とスザネ・シュルティング(オランダ)のほか、ワールドカップ2023/2024総合優勝を飾ったキム・ギリ(大韓民国)やオランダのエース、シャンドラ・フェルシェブールといった若手選手たちもミラノ・コルティナ2026に向けて注目を集めている。

男子では、大韓民国のパク・ジウォンが2022/2023シーズンと2023/2024シーズンにクリスタルグローブを獲得し、圧倒的な強さを見せている。一方、カナダのウィリアム・ダンジヌは、オリンピック5大会(2006年〜2022年)でメダル6個を獲得した同じくカナダのレジェンド、シャルル・アメランの足跡をたどることを目指す。

ミラノオリンピックではどんな選手たちが新たな歴史に挑むのか。各種目の出場人数や主な日程など、オリンピック出場枠獲得についての情報をまとめた。

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ミラノオリンピック・ショートトラックの出場枠を得るには?

2026年のミラノ・コルティナ冬季オリンピックのショートトラックの出場資格は、2025年のオリンピック特別参加資格のクラス分け(SOQC)をもとに決定する。

各SOQCは、4戦が予定されているISUショートトラック・ワールドツアー大会の成績のうち、好成績3つによって決まる。

  • ワールドツアー第1戦 モントリオール大会(2025年10月16日~19日)
  • ワールドツアー第2戦 ソルトレイクシティー大会(2025年10月23日~26日)
  • ワールドツアー第3戦 グダニスク大会(2025年11月20日~23日)
  • ワールドツアー第4戦 ティルブルフ大会(2025年11月27日~30日)

男子のSOQCは500m、1000m、1500m、5000mリレーの4種目、女子は500m、1000m、1500m、3000mリレーの4種目。

男子および女子のリレーでは、SOQCで上位8位の国内オリンピック委員会がリレー種目への出場枠を得る。開催国が8位以内に入らなかった場合は、8位のチームに代わって開催国のリレーチームが入る。

個人種目では、各距離で1位のスケーターを擁する国内オリンピック委員会が、その距離で1枠を得る。続いて、2位の選手を擁する国内オリンピック委員会が1枠を得る。3位以降も同様に続いていく。1つの国内オリンピック委員会が獲得できる出場枠の最大数は、各距離3人まで。

混合リレーには最大12チームが参加する予定で、男女それぞれで出場枠を2枠以上獲得した国内オリンピック委員会が、SOQCに基づいて混合リレーの出場資格を得る。

ミラノ・コルティナ2026出場枠の詳しい内容については、公式資料で確認できる

ミラノオリンピック・ショートトラック予選大会の主な日程は?

  • 2025年8月1日:ISUがオリンピック特別参加資格のクラス分け(SOQC: Special Olympic Qualification Classifications)を決定する予選大会(ISUショートトラックワールドツアー)を発表
  • 2025年9月15日~12月5日 SOQCを決定するISUショートトラック・ワールドツアー
    • ISUショートトラック・ワールドツアー第1戦、2025年10月16日~19日、モントリオール(カナダ)
    • ISUショートトラック・ワールドツアー第2戦、2025年10月23日~26日、ソルトレイクシティー(アメリカ合衆国)
    • ISUショートトラック・ワールドツアー第3戦、2025年11月20日~23日、グダニスク(ポーランド)
    • ISUショートトラック・ワールドツアー第4戦、2025年11月27日~30日、ティルブルフ(オランダ)
  • 2025年12月12日:SOQCの発表
  • 2026年1月26日:ミラノ・コルティナ2026 競技エントリー締切

ミラノ・コルティナ2026のショートトラックに出場する選手の数は?

ミラノ・コルティナ2026のショートトラック競技では、合計112人(男子56、女子56)が出場する。

  • 男子500m:最大32人
  • 男子1000m:最大32人
  • 男子1500m:最大36人
  • 男子5000mリレー:最大8チーム
  • 女子500m:最大32人
  • 女子1000m:最大32人
  • 女子1500m:最大36人
  • 女子3000mリレー:最大8チーム
  • 混合リレー:最大12チーム

ミラノ・コルティナ2026ショートトラックの実施種目と日程

ミラノオリンピックのショートトラック競技では、以下の9種目が実施される。

  • 男子500m
  • 男子1000m
  • 男子1500m
  • 男子5000mリレー
  • 女子500m
  • 女子1000m
  • 女子1500m
  • 女子3000mリレー
  • 混合リレー

ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックは、2026年2月6日〜22日に行われる。

前回大会の冬季オリンピックメダリスト(北京2022)

男子500m

  • 🥇 金:シャオアン・リュウ(ハンガリー)
  • 🥈 銀:コンスタンチン・イフリエフ(ROC)
  • 🥉 銅:スティーブン・デュボワ(カナダ)

女子500m

  • 🥇 金:アリアンナ・フォンタナ(イタリア)
  • 🥈 銀:スザネ・シュルティング(オランダ)
  • 🥉 銅:キム・ブタン(カナダ)

男子1000m

  • 🥇 金:レン・ズーウェイ(中華人民共和国)
  • 🥈 銀:リ・ウェンロン(中華人民共和国)
  • 🥉 銅:シャオアン・リュウ(ハンガリー)

女子1000m

  • 🥇 金:スザネ・シュルティング(オランダ)
  • 🥈 銀:チェ・ミンジョン(大韓民国)
  • 🥉 銅:ハネ・デスメト(ベルギー)

男子1500m

  • 🥇 金:ファン・デホン(大韓民国)
  • 🥈 銀:スティーブン・デュボワ(カナダ)
  • 🥉 銅:セミョン・エリストラトフ(ROC)

女子1500m

  • 🥇 金:チェ・ミンジョン(大韓民国)
  • 🥈 銀:アリアンナ・フォンタナ(イタリア)
  • 🥉 銅:スザネ・シュルティング(オランダ)

男子5000mリレー

  • 🥇 金:カナダ
  • 🥈 銀:大韓民国
  • 🥉 銅:イタリア

女子3000mリレー

  • 🥇 金:オランダ
  • 🥈 銀:大韓民国
  • 🥉 銅:中華人民共和国

混合リレー

  • 🥇 金:中華人民共和国
  • 🥈 銀:イタリア
  • 🥉 銅:ハンガリー

注:オリンピック各国代表の編成に関しては国内オリンピック委員会(NOC)が責任を持っており、ミラノ・コルティナ2026への選手の参加は、選手が属するNOCがミラノ・コルティナ2026代表選手団を選出することにより確定する。

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