【MLB】エンゼルス大谷翔平は自身初の二桁勝利目前、ベーブ・ルース以来の10勝&10本塁打へ

2022年シーズンの前半戦を終え、現地時間7月22日から後半戦に臨むロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平。メジャー5年目はここまで投打で充実したシーズンを送っている。

1 執筆者 林龍也
Shohei Ohtani
(Getty Images)

現地時間7月22日から北米プロ野球MLB(メジャーリーグベースボール)ロサンゼルス・エンゼルスの公式戦が再開する。メジャー5年目を迎えた大谷翔平は前半戦、投打の中心として活躍。2年連続のオールスターゲームにも出場を果たした。ここでは前半戦、オールスターゲームを総括し、後半戦の展望を見ていく。

■前半戦の総括

自身初の6連勝、日本選手最多タイの4戦連続二桁奪三振をマーク

前半戦の投手成績:15試合 87回 9勝4敗 防御率2.38 123奪三振 WHIP0.99

2022年シーズンの投手・大谷翔平は、15試合全てに先発して自身メジャー最多タイの9勝をマーク。規定投球回には達していないものの、9勝、123奪三振、87回はいずれもチームトップの数字で、勝利はア・リーグ6位タイ、奪三振は同5位と上位につけている。

シーズン開幕直後は5回途中1失点、4回途中6失点で2連敗スタートとなったものの、3戦目で初勝利を手にするとそこから3連勝。その後再び黒星が先行するも、6月9日のボストン・レッドソックス戦で7回1失点で4勝目を挙げると、そこから自身初の6連勝をマークした。

さらに、6月22日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦から4戦連続二桁奪三振を記録するなど、圧巻の投球で前半戦を締めくくった。チームは7月、2勝12敗と苦戦しているが、2勝はいずれも大谷が先発した試合だった。

厳しいマークに遭いながらもチームトップクラスの成績を残す

前半戦の打者成績:89試合 打率.258(333打数86安打) 19本塁打 56打点 10盗塁 OPS.835

打者・大谷翔平は、チームが消化した92試合のうち89試合に出場。これはチーム最多の数字だ。19本塁打はマイク・トラウトに次ぐチーム2位、56打点、86安打は同トップの数字。本塁打はリーグ10位、打点は同9位と上位につけており、今シーズンも充実ぶりを見せている。

4月は本来の打撃を見せることができなかった大谷だったが、5月に入って本塁打が増えると、打率.240ながら7本塁打、21打点をマーク。6月には打撃の確実性が増し、打率.296、6本塁打、17打点と調子を取り戻した。OPSも.965を記録するなど、本塁打王争いを繰り広げた昨シーズンと同水準の活躍を見せた。

7月は打率.220、2本塁打、7打点と再び調子を落としているが、前半戦最後のロサンゼルス・ドジャース戦では4打数2安打と復調の兆しを見せている。

■オールスターゲーム

カーショーからオールスター初安打を記録

2022年オールスターゲームの成績:1番指名打者 1打数1安打 1四球

初出場となった2021年のオールスターでは1番投手で出場し、投手としては先発して1回無失点で勝利投手に、打者としては2打数無安打だった大谷。

2022年は指名打者部門で2年連続ファン投票選出、投手部門でも2年連続選手間投票で選出され、2度目のオールスターゲーム出場となった。

今年のオールスターでは、後半戦初戦での登板が予定されているため登板はなく、1番指名打者で出場。第1打席ではナショナル・リーグの先発クレイトン・カーショーの初球を中前打とし、自身オールスター初安打を記録。2打席目は四球を選び、2打席で1安打1四球の活躍を見せた。

■後半戦の展望

投手大谷翔平はキャリアハイ更新目前

2021年シーズンは23試合で9勝2敗、防御率3.18、156奪三振、WHIP1.09という成績だったが、2022年シーズンは前半戦でこれに迫る数字を残している。

このまま怪我なく先発ローテーションを守ることができれば、自身初の二桁勝利はもちろん、あらゆる項目でキャリアハイの成績を残すことができるだろう。また10勝目を挙げることができれば、1918年のベーブ・ルース以来、104年ぶりの二桁勝利&二桁本塁打となる。

また日本選手の4戦連続二桁奪三振は、1995年の野茂英雄氏(ロサンゼルス・ドジャース)以来2人目。後半戦初戦で二桁奪三振を達成すれば新記録となる。

打者大谷翔平は後半戦での爆発に期待

一方、打者としては158試合で打率.257、46本塁打、100打点、26盗塁という成績を残した2021年シーズンよりも、ややスローペースだ。前年に本塁打王争いを繰り広げたことなどから厳しいマークにも遭ったが、それでも徐々に調子を上げてきた。

ここからの残り約70試合、一番の課題は健康を維持して二刀流でシーズンを戦い抜くことだ。体調さえ問題なければ、後半戦での巻き返しは充分可能。2021年は前半戦で33本塁打を放つ大活躍を見せたが、2022年は後半戦での大爆発に期待したいところだ。

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