ワールドアスレティックス・アワードが12月1日にモナコで開催され、レツィレ・テボゴ(ボツワナ)とシファン・ハッサン(オランダ)がワールドアスレティックス年間最優秀選手賞に輝いた。
テボゴはフランスで夏に行われたパリ2024オリンピックの男子200mで19秒46のタイムを記録し、自身のアフリカ記録を更新してボツワナ初のオリンピック王者となった。21歳のテボゴは、「年間最優秀男子選手賞」のほか、「男子トラック種目選手賞」に選ばれた。
一方、年間最優秀女子選手賞に選ばれたハッサンは、2023年のロンドン・マラソンでマラソンデビューを飾ってから1年半も経たないうちに、オリンピック女子マラソン金メダルを獲得。パリの勝利により、彼女はエミール・ザトペック以来となる、同一大会で5000m、10000m、マラソンの3種目でメダルを獲得した選手となった。
31歳のハッサンは、東京2020オリンピックの5000m、10000mで金メダル、1500mでは銅メダルを獲得している。
ハッサンは「女子ロード(スタジアム外)種目選手賞」にも選出され、同賞の男子選手賞には、パリ2024マラソン金メダリストのタミラト・トラ(エチオピア)が選ばれた。
セレモニーでは、2月に交通事故で亡くなった昨年の男子ロード(スタジアム外)種目選手選手のケルヴィン・キプタムさんを偲び、黙祷が捧げられた。
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また、「女子トラック種目選手賞」にはシドニー・マクラフリンレブロニ(アメリカ合衆国)が選ばれた。マクラフリンレブロニは2024年6月に400mハードルで世界記録を更新し、8月のパリオリンピックで再びその記録を更新して金メダルに輝いた。
「モンド」の愛称で知られる棒高跳のアルマンド・デュプランティスは、自身の世界記録を3度更新し、昨年に続き「男子フィールド種目選手賞」に輝いた。同賞の女子選手賞には、ウクライナのヤロスラワ・マフチフが選出された。マフチフはオリンピック女子走高跳でステフカ・コスタディノヴァが37年間保持していた世界記録を破り、金メダルに輝いた。
男子のライジング・スター賞は、パリ大会の走幅跳で銅メダルを獲得したイタリアの19歳、マッティア・フルラニに、女子はオリンピックの3000m障害決勝で5位に入賞したエチオピアのセンボ・アルマエウに贈られた。
ワールドアスレティックス(世界陸連)のセバスチャン・コー会長は、「この選手たちは、私たちの競技の最高峰を表すグループです。今年、陸上パフォーマンスの可能性を再定義しました」と称えた。