【柔道】講道館杯 男子:ベイカー茉秋が優勝!ウルフアロンは3位…パリ2024国内選考が本格化

千葉ポートアリーナにて行われた「2022年度 講道館杯 全日本柔道体重別選手権大会」は10月30日、男子7階級の試合を実施。90kg級ではリオ2016金メダリストのベイカー茉秋が優勝した。また、100kg級ではTokyo2020金メダル獲得のウルフアロンが3位に終わった。

1 執筆者 オリンピックチャンネル編集部
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(2016 Getty Images)

10月29日から30日までの2日間にわたって、「2022年度 講道館杯 全日本柔道体重別選手権大会(以下:講道館杯)」が千葉ポートアリーナ(千葉県千葉市)にて行われ、大会2日目の30日には男子7階級の試合が行われた。

■ベイカー、4年ぶりV

男子90kg級の決勝には、リオ2016で金メダルに輝くベイカー茉秋(日本中央競馬会)と、Tokyo2020混合団体で銀メダルに輝く向翔一郎(ALSOK)が顔を合わせ、オリンピアン同士の対決となった。

リオ2016以降、怪我と成績不振に悩まされ、母国開催のオリンピック出場を逃したベイカーが、指導を2つ取られる劣勢のピンチから横四方固めで一本勝ちを収めて向を破り、4年ぶりに講道館杯を制した。開幕まで2年を切ったパリ2024の国内代表選考レースが本格的にスタートする中、オリンピック王者のカムバックを印象づけた。

男子90kg級の表彰台成績は、以下の通り。

  1. ベイカー茉秋(日本中央競馬会)
  2. 向翔一郎(ALSOK)
  3. 海堀陽弥(日本体育大学)、田嶋剛希(パーク24)

■ウルフ、久々の実戦

男子100kg級には、Tokyo2020で金メダルを獲得したウルフアロン(了德寺大学)がエントリー。2021年夏のオリンピック以降、怪我などの影響により実戦から離れていたウルフが、1年3ヶ月ぶりに試合の柔道畳の上へと戻ってきた。

試合勘を取り戻しながらウルフはトーナメントを勝ち進むも、準決勝で対戦した植岡虎太郎(天理大学)に敗れ3位決定戦に回る。その3位決定戦では、ゴールデンスコア(延長戦)にもつれ込む攻防戦の展開となったが、最終的にオリンピック王者が内股で技ありを奪い、ウルフは銅メダルを獲得して表彰台に滑り込んだ。

男子100kg級の表彰台成績は、以下の通り。

  1. 植岡虎太郎(天理大学)
  2. グリーンカラニ海斗(日本体育大学)
  3. 神垣和他(京葉ガス)、ウルフアロン(了德寺大学)

このほかの各階級の優勝者は、以下の通り。

  • 60kg級 近藤隼斗(国士館大学)
  • 66kg級 武岡毅(パーク24)
  • 73kg級 大吉賢(了德寺大学)
  • 81kg級 小原拳哉(パーク24)
  • 100kg超級 髙橋翼(国士館大学)

講道館杯は、2023年5月にカタール・ドーハで開催が予定されている世界柔道選手権大会の日本代表選手第1次選考会として位置付けられている。また、世界柔道を含む国際大会での成績によって決まるIJF(国際柔道連盟)世界ランキングによって、パリ2024のNOC出場枠が配分されることとなっている。

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