【カーリング】ロコ・ソラーレ2連勝!SC軽井沢は連敗|PCCC第2日

日本時間11月2日(現地時間11月1日)に「パン コンチネンタル カーリング選手権2022(PCCC)」は大会2日目を迎えた。北京2022で女子銀メダルに輝くロコ・ソラーレは、ニュージーランドと韓国を相手に連続で白星をあげ、通算3勝1敗とした。また、男子代表のSC軽井沢クラブはオーストラリアに敗れ、2連敗となった。

1 執筆者 オリンピックチャンネル編集部
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(Justin Setterfield/Getty Images)

初開催となる「パン コンチネンタル カーリング選手権2022(Pan Continental Curling Championships 2022/以下:PCCC)」がカナダ・カルガリーにて行われており、日本時間11月2日(現地時間11月1日)に大会2日目を迎えた。日本からは、北京2022女子銀メダルのロコ・ソラーレ(藤澤五月、吉田知那美、鈴木夕湖、吉田夕梨花、石崎琴美)と、平昌2018代表チームのSC軽井沢クラブ(栁澤李空、山口剛史、山本遵、小泉聡、谷田康真)が出場している。

■ロコ、2連勝

大会初日に続いて、PCCC2日目にも2試合の過密スケジュールをこなすロコ・ソラーレの最初の相手は、ニュージーランドだ。カーリングでは有利な後攻からスタートしたロコ・ソラーレは前半最後の第5エンドに4点、さらに後半最初の第6エンドで3点をあげるなど、相手チームを一気に突き放す。これにより、最終エンドを待たずに、ニュージーランドがコンシード(相手チームの勝利を認める)を選択して、試合が終了。結果的に、11−1でロコ・ソラーレが快勝を収めた。

この試合からおよそ5時間後、オリンピック2大会連続でメダルを獲得している日本女子代表チームは、韓国と対戦する。韓国代表は、平昌2018の準決勝でも戦った相手だが、このPCCCの韓国チームは、異なるメンバーで出場している。スキップ藤澤が、第3エンドにスーパーショットを決めて5点マークのビッグエンドをつくって、突き放しに成功する。韓国も粘りのプレーで追いかけるが及ばず、最終的に7−4としてロコ・ソラーレが連続で白星をあげた。また、第2日終了時点で日本は通算3勝1敗とし、暫定3位に順位を上げている。

■男子は2連敗

PCCCの男子日本代表は、平昌2018代表チームのSC軽井沢クラブだ。ただし、オリンピック出場経験があるのは、サードを務める山口剛史のみで、その他のメンバーは全員、平昌2018以降にトップチームに加わったメンバーで、今大会が日本代表として初めての国際大会出場となる。

そんな新生・SC軽井沢クラブの2日目の対戦相手は、オーストラリアだった。1点差のリードで迎えた後半の第8エンドで、オーストラリアに3点を奪われてしまった日本は、つづく第9エンドに2点を返して同点に追いつく。しかし、最終エンドで有利な後攻を譲ってしまった日本は、オーストラリアに1点を許してしまい、5−6で勝ち越され、惜しくも敗れてしまった。これにより、昨日の韓国戦の黒星につづいて、SC軽井沢は2連敗を喫した。

■PCCCとは?

これまで「パシフィック・アジア選手権」と「アメリカ大陸チャレンジ」と、別々に実施されていたカーリングの大陸別選手権が、ミラノ・コルティナ2026の新たなオリンピックサイクルが動き出す今年(2022年)よりひとつに統合され、「パン コンチネンタル カーリング選手権」、通称「PCCC」として生まれ変わり、カナダ・カルガリーを舞台にしてこの秋、その第1回大会が開催されることとなった。

PCCCでは、男女ともにAとBのディビジョンに分かれてトーナメントが実施され、女子の場合、Aが9、Bが4の合計13チーム、男子の場合、AとBそれぞれ8の合計16チームがエントリーしている。日本代表は男女どちらも、Aディビジョンに属している。

このPCCCでは、シーズン締めくくりに開催される世界選手権の出場枠を獲得できる大会として位置付けられており、男女ともにAディビジョンの上位5チームに入ると、2023年3月下旬(女子・スウェーデン)と4月上旬(男子・カナダ)に予定されている今シーズン(2022/2023)の世界選手権の出場チケットを手に入れることができる。ただし、PCCC2022ホスト国のカナダは、男女両チームへ世界選手権出場枠を自動的に与えられることが決まっているため、今季については、カナダを除く上位4チームに入らなければならない。今大会の競技フォーマットを見渡したところ、予選となるラウンドロビン(総当たり戦)の試合を勝ち進み、準決勝へ進出する上位4チームへと勝ち上がれば、世界選手権の出場権もほぼ確実に獲得できると言えそうだ。

さらに、気をつけなければいけない点は、PCCCではAとBのディビジョンの入れ替えが行われる点だ。女子の場合、新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大の影響により、Aディビジョンに属する中国チームがPCCC出場を辞退しており、今季に限り、オーストラリアとニュージーランドを含めた9チームによるAディビジョンのトーナメントが実施される。このAディビジョン下位2チームは、来シーズン(2023/2024)はBディビジョンへ降格、またBディビジョンの優勝1チームはAへ昇格となり、本来のAディビジョン規定数である8チームへと戻されることとなっている。

また、男子の場合は、Aの最下位チームとBの優勝チームが、ディビジョンの入れ替えを実施することとなっている。

なお、ヨーロッパ大陸選手権は従来通り実施され、PCCC同様に世界選手権の出場枠を獲得できる仕組みとなっている。

男女ともに、世界選手権行きの切符はもちろんのこと、この初代大陸選手権のタイトルを手中に収めたい大会となるので、PCCC初日の氷上の試合から見逃せそうにない。

■PCCC競技日程

10月31日〜11月4日

  • 男女 予選(ラウンドロビン)

11月5日

  • 男女 準決勝
  • 男子 3位決定戦

11月6日

  • 男子 決勝
  • 女子 3位決定戦
  • 女子 決勝

■PCCC 出場チーム

Aディビジョン

女子

  1. オーストラリア
  2. ブラジル
  3. カナダ
  4. 香港
  5. 日本
  6. カザフスタン
  7. 韓国
  8. ニュージーランド
  9. アメリカ

男子

  1. オーストラリア
  2. ブラジル
  3. カナダ
  4. チャイニーズ・タイペイ
  5. 日本
  6. 韓国
  7. ニュージーランド
  8. アメリカ

Bディビジョン

女子

  1. チャイニーズ・タイペイ
  2. ケニア
  3. メキシコ
  4. ナイジェリア

男子

  1. ガイアナ
  2. 香港
  3. インド
  4. カザフスタン
  5. ケニア
  6. ナイジェリア
  7. カタール
  8. サウジアラビア

※世界カーリング連盟 掲載順

■日本代表

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