【カーリング】ロコ・ソラーレ1勝1敗・SC軽井沢は黒星スタート|PCCC第1日

日本時間11月1日(現地時間10月31日)に「パン コンチネンタル カーリング選手権2022(PCCC)」がカナダ・カルガリーで開幕し、北京2022で女子銀メダルに輝くロコ・ソラーレは、初戦でアメリカに黒星をつけるも、その後の香港戦で白星を収め1勝1敗とした。また、男子代表のSC軽井沢クラブは韓国に敗れ、黒星発進となった。

1 執筆者 オリンピックチャンネル編集部
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(2022 Getty Images)

カナダ・カルガリーにて日本時間11月1日(現地時間10月31日)に、初開催となる「パン コンチネンタル カーリング選手権2022(Pan Continental Curling Championships 2022/以下:PCCC)」が開幕し、北京2022女子銀メダルのロコ・ソラーレ(藤澤五月、吉田知那美、鈴木夕湖、吉田夕梨花、石崎琴美)と、男子代表のSC軽井沢クラブ(栁澤李空、山口剛史、山本遵、小泉聡、谷田康真)が出場した。

■初日は1勝1敗

ロコ・ソラーレの初戦の相手は、北京2022の予選トーナメントで勝利を収めているアメリカ合衆国チームだ。第4エンドに3点、第7エンドに4点の大量得点を許したロコ・ソラーレは着実に得点を重ね、最終の第10エンドで1点を奪い、7−7の同点に並んで延長戦に持ち込む。しかし、その延長エンドでは、カーリングでは有利となる後攻のアメリカチームがゲームを支配して、1点を奪う。この結果、延長の末7−8となり、ロコ・ソラーレは今大会を黒星からスタートした。

アメリカ戦からおよそ5時間後、この日の最終セッションに再び登場したロコ・ソラーレは香港と対戦。先攻だった日本代表は第1エンドから4点を奪って主導権を握る。その後も、第4、第6、第7エンドで3点を奪った日本チームに対して、香港がコンシード(相手チームの勝利を認める)を選択する。その結果、15−1でロコ・ソラーレは香港に快勝を収め、初日終了時点で通算1勝1敗とした。

■男子は黒星発進

PCCCの男子日本代表は、平昌2018男子代表チームのSC軽井沢クラブだ。ただし、オリンピック出場経験があるのは、サードを務める山口剛史のみで、その他のメンバーは全員、平昌2018以降にトップチームに加わったメンバーで、今大会が日本代表として初めての国際大会出場となる。

そんな新生SC軽井沢の国際戦デビュー、かつPCCC初戦の相手は、韓国だった。前半エンドを1−3で終え、日本が韓国を追う展開だったが、後半最初の第6エンドで日本が3点の大量得点をマークし、勝ち越しに成功。試合を握ったように思えたが、最終の第10エンドで、相手チームに3点の大量スコアを許し、5−7で逆転され、SC軽井沢は初戦を黒星とし、ほろ苦いデビュー戦となった。

■PCCCとは?

これまで「パシフィック・アジア選手権」と「アメリカ大陸チャレンジ」と、別々に実施されていたカーリングの大陸別選手権が、ミラノ・コルティナ2026の新たなオリンピックサイクルが動き出す今年(2022年)よりひとつに統合され、「パン コンチネンタル カーリング選手権」、通称「PCCC」として生まれ変わり、カナダ・カルガリーを舞台にしてこの秋、その第1回大会が開催されることとなった。

PCCCでは、男女ともにAとBのディビジョンに分かれてトーナメントが実施され、女子の場合、Aが9、Bが4の合計13チーム、男子の場合、AとBそれぞれ8の合計16チームがエントリーしている。日本代表は男女どちらも、Aディビジョンに属している。

このPCCCでは、シーズン締めくくりに開催される世界選手権の出場枠を獲得できる大会として位置付けられており、男女ともにAディビジョンの上位5チームに入ると、2023年3月下旬(女子・スウェーデン)と4月上旬(男子・カナダ)に予定されている今シーズン(2022/2023)の世界選手権の出場チケットを手に入れることができる。ただし、PCCC2022ホスト国のカナダは、男女両チームへ世界選手権出場枠を自動的に与えられることが決まっているため、今季については、カナダを除く上位4チームに入らなければならない。今大会の競技フォーマットを見渡したところ、予選となるラウンドロビン(総当たり戦)の試合を勝ち進み、準決勝へ進出する上位4チームへと勝ち上がれば、世界選手権の出場権もほぼ確実に獲得できると言えそうだ。

さらに、気をつけなければいけない点は、PCCCではAとBのディビジョンの入れ替えが行われる点だ。女子の場合、新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大の影響により、Aディビジョンに属する中国チームがPCCC出場を辞退しており、今季に限り、オーストラリアとニュージーランドを含めた9チームによるAディビジョンのトーナメントが実施される。このAディビジョン下位2チームは、来シーズン(2023/2024)はBディビジョンへ降格、またBディビジョンの優勝1チームはAへ昇格となり、本来のAディビジョン規定数である8チームへと戻されることとなっている。

また、男子の場合は、Aの最下位チームとBの優勝チームが、ディビジョンの入れ替えを実施することとなっている。

なお、ヨーロッパ大陸選手権は従来通り実施され、PCCC同様に世界選手権の出場枠を獲得できる仕組みとなっている。

男女ともに、世界選手権行きの切符はもちろんのこと、この初代大陸選手権のタイトルを手中に収めたい大会となるので、PCCC初日の氷上の試合から見逃せそうにない。

■PCCC競技日程

10月31日〜11月4日

  • 男女 予選(ラウンドロビン)

11月5日

  • 男女 準決勝
  • 男子 3位決定戦

11月6日

  • 男子 決勝
  • 女子 3位決定戦
  • 女子 決勝

■PCCC 出場チーム

Aディビジョン

女子

  1. オーストラリア
  2. ブラジル
  3. カナダ
  4. 香港
  5. 日本
  6. カザフスタン
  7. 韓国
  8. ニュージーランド
  9. アメリカ

男子

  1. オーストラリア
  2. ブラジル
  3. カナダ
  4. チャイニーズ・タイペイ
  5. 日本
  6. 韓国
  7. ニュージーランド
  8. アメリカ

Bディビジョン

女子

  1. チャイニーズ・タイペイ
  2. ケニア
  3. メキシコ
  4. ナイジェリア

男子

  1. ガイアナ
  2. 香港
  3. インド
  4. カザフスタン
  5. ケニア
  6. ナイジェリア
  7. カタール
  8. サウジアラビア

※世界カーリング連盟 掲載順

■日本代表

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