アボット・ワールドマラソンメジャーズ(AbbottWMM)のひとつであり、1974年の誕生からちょうど50年のメモリアルイヤーを迎えるベルリンマラソン(英名:BMW Berlin Marathon 2024)が、現地時間9月29日にドイツの首都中心部を巡る42.195kmのマラソンコースにて行われる。
記念すべき2024年エディションのベルリンマラソンには、日本の松田瑞生がエリートランナーとして出場するだけでなく、120を超える国と地域より55,000人もの市民ランナーがエントリーしている。また、レース当日の観戦客は100万人もの大数が見込まれている。
世界のマラソン大会でも、ベルリンマラソンが世界的に一際高い人気を誇る理由のひとつには、その特徴的なコースにあると言えるだろう。ベルリンマラソンでは、これまで合計13度ものワールドレコードが誕生しており、とくに前回エディションの2023年には、パリ2024女子マラソンで銀メダリストに輝くティギスト・アセファ(エチオピア)が2時間11分53秒という世界記録を打ち立て、グローバルな話題になったことも記憶に新しい。すなわち、記録更新を狙うランナーたちにとってベルリンは、一度は走ってみたい憧れの舞台であるのだ。
さっそく、ベルリンマラソンのコースの特徴を探ってみよう。
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ベルリンマラソン コースの特徴
1974年に誕生したベルリンマラソンは、2024年で記念すべき50周年のメモリアルイヤーを迎える。半世紀にわたって、その人気と地位を不動のものにしてきたベルリンマラソンは、アボット・ワールドマラソンメジャーズの大会のひとつとして認定されており、多くのトップアスリートや市民ランナーたちにとって憧れのマラソン大会となっている。
とくに、ランナーたちから大きな支持を得ている理由のひとつが、そのフラットなコースにある。
ティーアガルテン(Großer Tiergarten)というベルリン市民の憩いの場となっている公園を起点にして始まる42.195kmの旅路では、走り始めてわずか1kmにも満たない地点で、いきなりベルリンの観光名所であるジーゲスゾイレ(戦勝記念塔)がランナーたちを出迎えてくれる。カーブの少ないコースを駆け抜け、7km地点を過ぎる頃には国会議事堂、10km地点あたりではベルリンテレビ塔といったドイツの首都の有名スポットが次々と視界に入ってくる。エレベーションの少ない なだらかな路を走っていると、あっという間にハーフ地点を過ぎていることだろう。
しかし、23km地点のシェーネベルク区庁舎を過ぎたところから、ベルリンマラソンの最大難所となる坂道がランナーたちを待ち受ける。約5kmにわたって続く20mの高低差があるアップヒルを上り切った27.5km地点では、給水所とエネルギージェルの補給所が用意されており、疲弊したフィジカルとメンタルを労わってくれるはずだ。そして、33km付近まで続くダウンヒルで勢いを取り戻し、カイザー・ヴィルヘルム記念教会を左手に確認できれば、あとはゴールまでの8km程のフラットなコースで最後の力を振り絞り、ラストスパートをかけたい。
40km地点を過ぎたあたりからジグザグのコースが続くので、脚元に気を付けながらも、徐々に大きくなる沿道からの声援はきっと、ランナーたちの背中を押してくれることは間違いない。
コースのフィナーレで、ベルリンのシンボルであるブランデンブルク門が正面に見えれば、その奥にはスタート時に見たはずの秋の季節で色づいた枝葉と、もうひとつのフィニッシュゲートも目に飛び込んでくるはずだ。ベルリンの旅路の起点は、終点でもある。ティーアガルテンに再び戻ってきたランナーたちは、この旅の始まりには持っていなかった、かけがえのない「なにか」をきっと得ているに違いない。
■概要
- 大会名:ベルリンマラソン2024
- 会場:ドイツ・ベルリン
- 日時(現地時間):9月29日(日)09:15〜
※日本と現地の時差は −7時間
▼放送予定
- 地上波:未定
- BS/CS:CSテレ朝チャンネル1
- ネット:未定
※2024年9月22日時点
大会公式サイト:BMW Berlin Marathon 2024