赤﨑暁が6位入賞…優勝はタミラト・トラ/パリ2024男子マラソン
パリ2024オリンピック陸上競技では8月10日、男子マラソンをパリ市街地を巡るマラソンコースで開催。日本からは小山直城、赤﨑暁、大迫傑の3名が出場した。
スタート地点は、パリ市庁舎前。現地時間午前8時に、パリ心臓部から郊外を巡る42.195kmに及ぶ戦いの号砲が鳴らされた。
10km地点を過ぎるとイタリア代表選手(FANIEL Eyob)が飛び出すが、日本勢は先頭集団の中で冷静な走りを続ける。19km地点からの長く続く勾配で、徐々に先頭集団が縦に伸びてきた頃、オリンピック2連覇を果たしているエリウド・キプチョゲ(ケニア)が左臀部をおさえ、集団から遅れるなど波乱が起きる。
ベルサイユ宮殿付近のハーフ地点を過ぎた頃には、赤﨑と大迫を含む15名で先頭集団が形成される。25km地点をトップで通過したのは、オリンピック初出場の赤﨑だ。赤﨑は先頭集団を引っ張るも、28km地点過ぎから始まるコース最難関の最大勾配13.5%のアップヒルで、数週間前に補欠登録から正選手として出場したタミラト・トラ(エチオピア)が赤﨑を横目に一気に前に出て仕掛ける。さらにこの上り坂を走り切ると、今度は急勾配のダウンヒルが待ち受けており、このアップダウンで集団は縦に伸びていく。
このセクションで大迫が出遅れた一方、坂道を得意とする赤﨑は、6人の2位集団の中で意地の走りを見せる。セーヌ川に沿ったフラットな路で、パリ中心地へと戻るコース上ではフランスの首都のシンボルであるエッフェル塔が徐々にランナーたちの目に大きく映っていく。赤﨑は力走を続けるも、35km地点を過ぎたところから徐々に2位争いから脱落。入賞ポジションをキープしながら食らいつく。
最終的に、赤﨑は2時間7分32秒のパーソナルベストタイムで6位入賞を果たした。大迫は2時間9分25秒(シーズンベスト)で13位、小山は2時間10分33秒で23位だった。
優勝は先頭を守り抜いたトラで、タイム2時間6分26秒でオリンピックレコードを打ち立てた。2位は東京2020銅メダリストのバシル・アブディ(ベルギー)で2時間6分47秒、3位はベンソン・キプルト(ケニア)で2時間7分0秒だった。