中華人民共和国浙江省の杭州で行われているアジア競技大会で、10月4日にボクシング男子57kg級の準決勝が行われ、日本代表の原田周大(しゅうだい)がタイのルジャクラン・ジュントロン(Rujakran Juntron)と対戦して3-2の判定勝ちをおさめ、決勝進出を果たした。
今回の大会はパリ2024オリンピック予選を兼ねて行われており、男子57kg級では上位2人がオリンピック出場枠を得る(※)。準決勝の結果を受け、原田がオリンピック出場枠を獲得した。
※オリンピック各国代表の編成に関しては国内オリンピック委員会(NOC)が責任を持っており、パリ2024への選手の参加は、選手が属するNOCがパリ2024代表選手団を選出することにより確定する。
原田は1回戦でジヤドアリ・マジュラシ(サウジアラビア)を5-0の判定勝ちで下すと、2回戦ではガントゥムル・ルンダ(Gantumur Lundaa/モンゴル)を相手に4-1で判定勝ち。3日の準々決勝ではバングラデシュのモハメド・サリム・ホセイン(Md Salim Hossain)に5-0で判定勝ちをおさめて準決勝進出を決めていた。
決勝は10月5日現地時間午後8時すぎに予定され、ウズベキスタンのアブドゥマリク・ハロコフと対戦する。23歳のハロコフは2023年5月にウズベキスタンで行われた世界選手権のこのフェザー級を制したボクサー。2018年のブエノスアイレス・ユースオリンピックでは金メダルを獲得している。
原田周大は2001年生まれの22歳。全日本ボクシング選手権では2連覇(2021年バンタム級、2022年フェザー級)を達成し、2023年2月に行われたアジア競技大会および世界選手権の代表選考会を経て日本代表に選出された。5月の世界選手権ではヨルダンの選手に敗れて初戦敗退。自身のソーシャルメディアでは「自分のレベルや弱さを知れました。アジア大会まで待っててください。這い上がって魅せます」とつづっていた。
アジア競技大会前の記者会見では、「日本代表としての誇りや感謝を持って、オリンピック内定とメダルを持ち帰りたいと思います」とコメント。その目標を有言実行してみせた。