パリ2024で実施される、ボクシングの階級
パリオリンピックのボクシング競技において、何が変わるのか? 東京オリンピックから変更になったパリ2024でのボクシング階級を見てみよう。
パリ2024オリンピックのボクシング競技は、全部で13階級が行われる。
男女平等を目指す国際オリンピック委員会(IOC)の目標に合わせ、男女の階級数はこれまで以上に平等に近づき、パリ2024の男子の階級では、東京2020オリンピックの8階級から1つ減った7階級、女子は前回大会の5階級から1つ増加の6階級で競われる。
パリ2024で実施されるボクシングの階級
男子階級
- 51kg
- 57kg
- 63.5kg
- 71kg
- 80kg
- 92kg
- 92kg超
女子階級
- 50kg
- 54kg
- 57kg
- 60kg
- 66kg
- 75kg
東京2020のボクシングを振り返る
東京2020では新たに女子2階級が追加され、トルコが初のボクシング金メダルを獲得し、日本とブルガリアの女子選手が、女子として初のタイトルをそれぞれの国にもたらした。
複数の金メダルを獲得した国は、キューバと英国のみ。フィリピン勢は3つのメダル(銀2、銅1)を獲得して過去最高の大会となった一方、アメリカ合衆国は2008年以来、初めて表彰台の頂点に立つことができなかった。
男子ボクシングでは、キューバ勢が金メダル4個と銅メダル1個を手にし、東京2020のボクシングで最もメダルを多く獲得した国となった。
ロニエル・イグレシアスがウェルター級(63-69kg)決勝でパット・マコーマック(英国)に勝利を収めた一方、**アーレン・ロペスがライトヘビー級(75-81kg)決勝で同じく英国出身ボクサーのベンジャミン・ウィテカー**を撃破して、金メダルに輝いた。
キューバ・ボクシングのキャプテンでリオ2016ライトヘビー級金メダリストの**フリオ・セサール・ラ・クルスは、ヘビー級(81-91kg)決勝で現・世界王者でROCのムスリム・ガジマゴメドフに勝利して金メダルを獲得。アンディ・クルスは競技最終日にライト級(57-63kg)でキーショーン・デービス**(米国)を倒し、キューバに4個目の金メダルをもたらした。
一方、女子ボクシングでは、病院の清掃員のアルバイトをしている2018年のライト級世界王者、ケリー・アン・ハリントン(アイルランド)が、東京大会のライト級(57-60kg)決勝で現・世界王者の**ベアトリス・フェレイラ(ブラジル)を倒してその才能を証明。キャロライン・デュボア(英国)やマイバ・アマドゥシェ**(フランス)などの有力選手が同階級に出場する中、ハリントンはその頂点に立って金メダルを首にかけた。
ブルガリアは2018年に引退した**ストイカ・ジェリャスコバ・クラステバ**の復帰により、ブルガリアの女子ボクシング史上初の金メダルを獲得。世界選手権で銀メダルを2度手にしている同選手は、ブルガリア出身のボクサーとして、1996年のアトランタ以来、男女問わず、初めて金メダルを獲得した選手となった。
**ブセナズ・スルメネリ**はオリンピック女子ウェルター級(64-69kg)を初めて制し、トルコに初のボクシング金メダルをもたらした。
リオ2016で金メダル2個を含む6つのメダルを獲得したフランスは、リオ2016のライト級銀メダリスト、ソフィアン・オーミア、2019年の世界選手権フライ級で銅メダルを獲得した**ビヤル・ベンナマ、2019年の欧州選手権でライト級を制したマイバ・アマドゥシェ**の敗北により、メダルなしで東京大会を終えた。
フランス出身のボクサーらにとって、自国開催となるパリ2024は、持てる力を存分に発揮する最高の舞台となるだろう。