2023年FIBA3x3バスケットボールワールドツアーの見どころ、年間日程、ライブ配信予定

2023年FIBA3×3ワールドツアーは、4月29日・30日に宇都宮で開催されるうつのみやオープナーで開幕する。今シーズンのスケジュール、年間日程、オフシーズンに行われた移籍情報など、2023年3×3ワールドツアーの見どころを紹介。

1 執筆者 Chloe Merrell
3x3 FIBA World Tour 2022 Paris Masters
(Baptiste Autissier)

2012年から始まったFIBA(国際バスケットボール連盟)3×3バスケットボールワールドツアーは、今年で12シーズン目を迎える。

2012年以来、ツアー形式で毎年開催されている3×3男子クラブチーム対抗シリーズ戦であるワールドツアー。2023年は、4月29日~30日の2日間、栃木県宇都宮市を舞台に行われる開幕戦を皮切りに、世界各地で15大会が行われる予定だ。ワールドツアーの日本開催は今回で8回目(これまで東京で2回、宇都宮で5回)となる。出場するクラブチームは各国の都市を代表し、各大会の成績から累積されるツアーポイントによって、12月に開催されるワールドツアーファイナルへの出場権獲得を目指す。ファイナルでは3×3男子クラブチームの世界一が決まる。

本ツアーは、FIBA主催の男子3×3エリート競技会として、最も重要な大会のひとつに位置づけられており、世界のトップ選手が多く出場する。また本ツアーでは、3×3男子クラブチームの世界一を巡る激戦が展開されることに加え、パリ2024オリンピックへの出場権獲得に必要なポイントを争うチーム間の熾烈な戦いも見どころとなる。

パリ2024の出場権は、FIBA主催の大会に出場した各国の上位25選手が得たポイントの年間合計点で決められる国別世界ランキングの上位3カ国に自動的に与えられる。また、ランキングに応じてオリンピック予選への出場がかかっているため、ワールドツアーではどの大会でも気を抜くことができない。

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2023年FIBA3x3ワールドツアー年間日程

  • うつのみやオープナー(栃木県宇都宮市):4月29日~30日
  • マニラ・マスターズ(フィリピン):5月20日~21日
  • マルセイユ・マスターズ(フランス):6月30日~7月1日
  • マカオ・マスターズ(中華人民共和国):7月8日~9日
  • エドモントン・マスターズ(カナダ)7月28日~29日
  • プラハ・マスターズ(チェコ):8月5日~6日
  • ローザンヌ・マスターズ(スイス):8月18日~19日
  • デブレツェン・マスターズ(ハンガリー):8月26日~27日
  • コンスタンツァ・マスターズ(ルーマニア):9月9日~10日
  • セブ・マスターズ(フィリピン):9月23日~24日
  • アムステルダム・マスターズ(オランダ):10月6日~7日
  • 上海マスターズ(中華人民共和国):10月14日~15日
  • 成都マスターズ(中華人民共和国):10月21日~22日
  • アブダビ・マスターズ(アラブ首長国連邦):10月27日~28日
  • アジアマスターズ(場所未定・後日発表):11月16日~17日
  • ワールドツアーファイナル(場所未定・後日発表):12月9日~10日
(2021 Getty Images)

2023年FIBA3×3ワールドツアー:主要なオフシーズン中の移籍

2022年は、昨年のファイナル覇者、セルビアのクラブチーム・ウーブにとって忘れられない素晴らしい1年だったはずだ。

個人世界ランキング1位に君臨するストラヒニャ・ストヤシックをはじめ、セルビアのレジェンド、東京2020銅メダルのデヤン・マイストロヴィッチに率いられたチームは、うつのみやオープナーとアブダビ・ファイナルを含むワールドツアーで5勝を挙げげた。

今回、ウーブは日本に再上陸し、前回優勝者として連覇を目指すが、他のチームに目をやると、昨年とは違った様相を呈していることに気づくだろう。多くの有力クラブチームで主力選手の移籍が行われ、新チームの結成も見られるからだ。

3×3男子クラブチームの移籍市場における最も注目すべきニュースは、東京2020金メダリストであるナウリス・ミエジスカーリス・ラスマニスの2人が、ラトビアのクラブチーム、リーガを離れ、中華人民共和国のチーム、北京に移籍したことだろう。

バットマンとロビンの愛称で親しまれるミエジスとラスマニスは、今シーズン、中華人民共和国のヤン・ペンとジュー・ユアンボと共にワールドツアーを転戦することになるが、すでに今年3月に開催された3×3タイスーパーリーグで優勝を遂げている。

オランダのクラブチーム、アムステルダムのディメオ・ヴァン・デル・ホルスト(オランダ)とベルギーのクラブチーム、アントワープのティボー・ベルフォート(ベルギー)も中華人民共和国で新しく結成されたクラブチーム、フーティエン(福田)へ移籍した。

個人世界ランキングがそれぞれ6位と8位のベルフォートとヴァン・デル・ホルスト。昨年のワールドツアーでは、2人とも得点ランキングで上位6位に入っている。このことから、新チーム、フーティエンが今年大きな活躍を見せることが期待されるだろう。

初出場となるマイアミ(アメリカ合衆国)もまた、今年のワールドツアーで旋風を巻き起こすに違いない。

同チームは、昨年のFIBA3×3アメリカカップで優勝している。マイアミは、アメリカ合衆国代表としてパリ2024に出場する目標を掲げ、4名の米国選手が集められ結成された。

メンバーのひとり、元NBA選手のジマー・フレデッテは今年初めて3×3ワールドツアーに参戦する。

フレデッテは、NBA時代には「ジマーマニア」と呼ばれる熱狂的なファンがいたことで知られている。今回、米国クラブチーム、オマハ出身のディラン・トラヴィス、元プリンストンのスター、カリーム・マドックスとキャニオン・バリーと共に、世界最高峰のクラブチームに挑もうとしている。

その他のオフシーズンに行われた移籍

  • ワーシー・デ・ヨング:ユトレヒトからアムステルダムに移籍
  • マクシム・コバセビッチ:アムステルダムからユトレヒトに移籍
  • ミロスラフ・パシャリッチ:リマンからリーガに移籍
  • ドミニク・ジェンティ:ヴェルサイユからジェッダに移籍
  • マリク・フーチョーウェク:オマハからジェッダに移籍
  • アレクサンダル・ラトコフ:リマンからサンサールに移籍

開幕戦うつのみやオープナーに出場する日本チーム

日本からは開催都市枠として宇都宮ブレックス(栃木県宇都宮市)が出場する。齊藤洋介、斉藤諒馬、マルコ・ミラコビッチ(セルビア)、テオドール・アタナソフ(セルビア)の4人の宇都宮ブレックスは、この4月のウランバートル・スーパークエストで優勝を収めたばかりで波に乗っている。

また、ワイルドカード枠で予選グループへの出場を目指すビーフマン(神奈川県横浜市)も出場予定となっている。

2023年FIBA3×3バスケットボールワールドツアーの配信予定

2023年FIBA 3×3バスケットボールワールドツアーの模様は、一部の国と地域を除いて、Olympics.comで観ることができる。まずは、4月29日~30日に開催される宇都宮オープナーからライブ配信予定。

また、FIBA公式YouTubeでもライブ配信が予定されている。

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