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サッカーの起源をたどると、古代中国にまでさかのぼることができるが、近代的なサッカーは中世イギリスで生まれとされる。そして、今やサッカーは、世界で最も人気の高いスポーツになった。
中世イギリスで行われた最も初期の試合は、大勢の人があらゆる手段を使って、豚のぼうこうを町の反対側にある目印まで引きずりながら競い合うというものだった。この競技は、人気になればなるほど暴力的になっていった。しかし、16世紀に、イギリスの学校で競技規則が成立したことにより、暴徒による暴動からまっとうなスポーツへと生まれ変わっていった。
オリンピックでのサッカー競技女子種目は、FIFAのトーナメントと全く同じルールで実際される。1チーム11名の選手からなる2チームが、90分間(45分ハーフ)にわたって芝生のピッチ上で対戦する。男子種目にも同じルールが適用されるが、チーム構成に関して少し異なっている。各チームは、2001年1月1日以降に生まれた選手(パリ2024の時は23歳以下となる)で主に構成されなければならない。しかしながら、3名だけならその日以前に生まれた選手をチームリスト(合計18名)に加えることができる。
サッカーは、試合数の多さのため、開会式の前からトーナメントが開始されるオリンピック競技のひとつ。シドニー2000以来、オリンピックが公式に開催となる2日前にトーナメントが始まる。
サッカーは、1900年の第2回近代オリンピックパリ大会で初めて実施されて以来、ロサンゼルス1932以外(1930年からFIFAワールドカップが開催されたため)、全ての大会で行われている。
女子種目は、1996年のアトランタ大会でオリンピックデビューを果たした。アメリカ合衆国女子チームは、表彰台の常連だ。アトランタ1996以来、アテネ2004、北京2008、ロンドン2012で4度の金メダルに輝いている。ドイツ女子チームは、リオ2016で優勝。カナダは東京2020で金メダルを獲得した。
男子種目に目をやると、バルセロナ1992まではヨーロッパ諸国が圧倒的な強さを誇っていた。しかし、スペインが同大会で金メダルを獲得したのを最後に、アトランタ1996以降、アフリカとラテンアメリカ勢が金メダルを独占している。
多くの偉大な著名選手がこれまでのオリンピックに出場している。フェレンツ・プスカシュ(ハンガリー/ヘルシンキ1952)、レフ・ヤシン(旧ソ連/メルボルン1956)、サミュエル・エトー(カメルーン/シドニー2000)、リオネル・メッシ(アルゼンチン/北京2008)、ネイマール(ブラジル/ロンドン2012、リオ2016)、マルタ(ブラジル/アテネ2004から東京2020までの5大会)、アレックス・モーガン(アメリカ合衆国/ロンドン2012、リオ2016、東京2020)らだ。