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バドミントンはラケットスポーツのひとつ。その起源には、いまだ不明な点も多い。バドミントンは、その昔、ヨーロッパの富裕層に人気だった娯楽のひとつ、バトルドーアンドシャトルコックという羽根突き遊びから発展したとされる。しかし、いつバトルドーアンドシャトルコックが、バドミントン競技に生まれ変わったのかは定かでない。1860年代初期、イギリス南西部グロスタシャーにあったボーフォート公爵家の大邸宅で初めて行われ、彼の私有地「バドミントン・ハウス」にちなんで名づけられたとされる説が有力だ。その後、バドミントンはインドに渡り、軍の野営地におけるスポーツとして人気となった。そして、少しずつイギリス植民地に広がり、ヨーロッパや東アジアへと普及していった。今日、バドミントンはグローバルスポーツのひとつとして、年齢や技術にかかわらず多くの人々を魅了している。
バドミントンは、対面する選手がネットで分けられたコートの半面をそれぞれ使って、室内で競い合うラケットスポーツ。1対1のシングルス、ペアと組むダブルスがある。選手は、冠状の羽が取り付けられた円すい形のシャトルをラケットで打ち合い、シャトルを相手選手のコート内に落とすか、相手がフォルト(反則)を取られた場合に1点を得ることができる。試合は、毎回のサービスでどちらかに得点が入るラリーポイント制の3ゲームマッチで行われる。1ゲームは21点先取で勝ち、2ゲームを先取りしたほうが最終的な勝者となる。
バドミントンのオリンピックデビューは、公開競技として実施された1972年のミュンヘンオリンピック。1988年のソウルオリンピックでは、エキシビション競技として行われた。正式競技となったのは、1992年のバルセロナオリンピックからだ。当初は、男女シングルス、男女ダブルスの4種目だったが、4年後のアトランタオリンピックから混合ダブルスが追加され5種目となっている。
オリンピックでは、アジア諸国から多くのメダリストが輩出されている。オリンピック史上、121個のメダルのうち、実に106個はアジア大陸に持ち帰られている。
パリ2024では、172名のアスリートが集う。男女シングルス、男女ダブルス、そして混合ダブルスの5種目が10日間にわたって実施され、金、銀、銅メダルが争われる。