東京都がテストイベントの実施状況とお台場海浜公園の水質改善策について発表

1 執筆者 小川秀彦
ビーチバレーボールのテスト大会では潮風公園特設会場の暑さが最大の課題として浮上した

東京都はTokyo 2020(東京オリンピック・パラリンピック)に向けたテストイベント(READY STEADY TOKYO)の実施状況を報告した。また、お台場海浜公園の水質改善対策についても明らかにした。

東京都ではテストイベントの開催時期を3つにわけ、2019年6月~2019年9月を「Wave1」、2019年10月~2020年2月を「Wave2」、2020年3月~2020年5月を「Wave3」と設定している。

今回の「Wave1」の帰還で特に話題にのぼった暑さ対策においては、ビーチバレーボール、ボート、トライアスロン、ホッケーにおいて休憩所やミストを設置。テントと扇風機の効果が高いとした。涼感マフラータオルや扇子、冷却保冷剤も高い評価を得たという。しかし、客席に屋根がないビーチバレーにおいては熱中症患者が複数発生する可能性が高く、医療施設の強化、医療スタッフの増員が求められるとした。

今回の報告を踏まえ、9月15日のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で暑さ対策の検証を実施するという。

観客輸送では、各競技のテストイベントに加え、8月25日に開閉会式テストにおいて30台規模の大型バス移動を試行し、実際に駅から会場までの観客誘導を実施した。運行ダイヤを臨機応変に変更し、観客の退場時の滞留を解消したという。障がい者に対する対応についても十分なサポートができたとした。

また、トライアスロンの会場であるお台場海浜公園では、水質問題が取り沙汰された。具体的な水質等改善について、都では各局が対策を講じるとしている。

オリンピック・パラリンピック事務局は引き続き水質・水温の検査分析を進め、港湾局の協力のもとこれまで二重だった水中スクリーンを以前から検討していた三重にし、港湾からの海水流入を防ぐ。港湾局も周辺海域の清掃を強化するという。

下水道局では各設備での汚濁物質量の削減を強化するとした。お台場周辺海域における雨天時放流口へのスクリーンネット増設によるごみ流出抑制も同時に進める。

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