ボストンマラソン2019、前年覇者・川内優輝、アジア大会覇者・井上大仁が上位を入りを狙う

今年も悪天候が予想されるなか、プロ初戦の川内は「泥仕合は望むところ」

昨年、悪天候のなか、日本人として瀬古利彦さん以来31年ぶりのボストンマラソン優勝を飾った川内優輝。今年はプロランナーとして出場

市民マラソンの先駆けとして知られる『ボストンマラソン』が、現地時間4月15日、米国マサチューセッツ州ボストン市内で開催される。ワールドマラソンメジャーズのひとつであり、昨年は川内優輝が悪天候のなか、見事優勝を果たした。今年はプロランナーとして出場する。

同大会は1897年に開始され、近代オリンピックに次いで歴史のあるスポーツ大会だ。一般の市民ランナーにも参加資格タイムが定められており、ハードルが高い大会とされる。

昨年覇者の川内は、公務員ランナーから「あいおいニッセイ同和損害保険所属」となって初めてのレース。現地入り後もディフェンディングチャンピオンとして、ボストン・レッドソックスの本拠地での始球式など複数のイベントへの出演の仕事も待っている。

東京五輪代表選考会(グランドチャンピオンシップ)を回避し、9月開催の世界陸上ドーハ大会を照準に定めている川内は、「8位以内入賞」と話すなど、今年も天候不良が予想されるなかでもリラックスした状態で臨む。

一方、2018年アジア大会の男子マラソンを制した井上大仁(MHPS)は、雨のなかでのレース経験がなく、悪天候予想に不安を浮かべた。暑いインド・ジャカルタでのアジア大会以来のフルマラソンとなり、その温度差に注意しながらレースに立ち向かう。また、ボストンマラソンと姉妹提携を結ぶ青梅マラソンから、男子30キロ2位の木津晶夫(カネボウ)、女子30キロ4位の永尾薫(サンフィールド)が派遣される。

ボストンマラソンのコースは、全体的にアップダウンが繰り返される。前半は下りが続き、30キロ以降、約5キロにわたる心臓破りの上り坂が待つ。それに加えて近年は氷雨など天候不順が重なり、ランナーにとっては想定以上にタフなレースとなっている。

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