自国開催、日本勢の活躍に期待丨卓球WTTファイナルズ2024福岡プレビュー

卓球の国際大会シリーズの年間王者を決めるWTTファイナルズ2024が福岡県北九州市で開幕。ここでは大会を展望する。

2 執筆者 WATANABE Fumishige/渡辺 文重
HAYATA Hina
(Getty Images)

ITTF(国際卓球連盟)が2021年から開始した新しい国際大会シリーズ・WTT(ワールド・テーブル・テニス)。その2024年の年間王者を決める「WTTファイナルズ」が11月20日より、福岡県・北九州市立総合体育館で開催される。シングルスはトップ16名、ダブルスはトップ8組のみが出場できるこの大会には、全4種目で日本より参加。自国開催ということもあり、年間王者獲得の期待がふくらむ。しかし過去3大会の優勝は、中華人民共和国勢が独占。昨年より実施された男女のダブルスでも、中国勢が初代王者に輝いている。

張本智和、初戦から難敵

誰が中国勢を止めるか。その一番手として日本を挙げたいが、男子シングルスでは張本智和のみのエントリーとなった。出場選手数のトップは中国で4人。これにドイツが3人、フランス、スウェーデンが2人で続く。そして日本、ブラジル、Chinese Taipei、大韓民国、スロベニアから1人ずつのエントリーとなっている。

世界ランキング7位の張本としては、下位の選手を破り、勢いづいたところで中国勢と当たりたかったが、初戦の相手は同5位、第4シードのリャン・ジンクン(梁靖崑)となった。いきなりのクライマックス。自国ファンの声援を受け、難敵から勝利を収めることを期待したい。

日本人対決となる女子シングルス

女子シングルスでは成長著しい大藤沙月が、初戦で伊藤美誠と対戦。パリ2024出場を逃したものの、世界トップレベルの実力を有する伊藤に対し、大藤が挑む形となる。この勝者は続く準々決勝で、早田ひなとベルナデッテ・スッチ(ルーマニア)の勝者と対戦する。日本人対決が続くことを期待したい。中国勢とは準決勝で対戦する公算が大きい。

トーナメント反対の山となった平野美宇、張本美和は、1回戦で勝利を収めると、準々決勝で中国勢と対戦。そして、ここで勝利を収めれば、準決勝でも日本人対決が実現する。

ダブルスのみ出場のペアに期待

卓球ではしばしば、1人の選手がシングルスとダブルス同時にエントリーする。日本も、松島輝空とペアを組む張本智和、横井咲桜とペアの大藤沙月が該当する。一方で、男子の戸上隼輔/篠塚大登、女子の長崎美柚/木原美悠、佐藤瞳/橋本帆乃香はダブルスのみの出場となった。

パリ2024団体でもダブルスペアを組んだ戸上/篠塚が準々決勝で対戦する中国のリン・シドン/リン・ガオユエン、佐藤/橋本が対戦する中国のスン・インシャ/ワン・イーディは、4人ともシングルスに出場。コンディション面で優位に立てる可能性を活かせるか、注目だ。

大会概要

  • 大会名:WTTファイナルズ2024福岡
  • 会場:北九州市立総合体育館(福岡県)
  • 日程:11月20日〜24日

▼放送予定・ライブ配信

出場選手一覧

参照:WTT Finals Fukuoka 2024 Player List

男子シングルス

  • WANG Chuqin(中華人民共和国)
  • LIN Shidong(中華人民共和国)
  • Felix LEBRUN(フランス)
  • LIANG Jingkun(中華人民共和国)
  • Hugo CALDERANO(ブラジル)
  • 張本 智和(日本)
  • LIN Gaoyuan(中華人民共和国)
  • Truls MOREGARD(スウェーデン)
  • Patrick FRANZISKA(ドイツ)
  • Dang QIU(ドイツ)
  • LIN Yun-Ju(Chinese Taipei)
  • Alexis LEBRUN(フランス)
  • JANG Woojin(大韓民国)
  • Darko JORGIC(スロベニア)
  • Anton KALLBERG(スウェーデン)
  • Benedikt DUDA(ドイツ)

女子シングルス

  • SUN Yingsha(中華人民共和国)
  • WANG Manyu(中華人民共和国)
  • WANG Yidi(中華人民共和国)
  • 早田 ひな(日本)
  • 張本 美和(日本)
  • CHEN Xingtong(中華人民共和国)
  • 大藤 沙月(日本)
  • CHENG I-Ching(Chinese Taipei)
  • 伊藤 美誠(日本)
  • SHIN Yubin(大韓民国)
  • QIAN Tianyi(中華人民共和国)
  • 平野 美宇(日本)
  • Sofia POLCANOVA(オーストリア)
  • Adriana DIAZ(プエルトリコ)
  • JEON Jihee(大韓民国)
  • Bernadette SZOCS(ルーマニア)

男子ダブルス

  • XIANG Peng/YUAN Licen(中華人民共和国)
  • Alexis LEBRU/Felix LEBRUN(フランス)
  • LIN Gaoyuan/LIN Shidong(中華人民共和国)
  • 戸上 隼輔/篠塚 大登(日本)
  • Kristian KARLSSON/Anton KALLBERG(スウェーデン)
  • PANG Koen/QUEK Izaac(シンガポール)
  • Florian BOURRASSAUD/Esteban DORR(フランス)
  • 張本 智和/松島 輝空(日本)

女子ダブルス

  • JEON Jihee/SHIN Yubin(大韓民国)
  • CHENG I-Ching/LI Yu-Jhun(Chinese Taipei)
  • QIAN Tianyi/CHEN Xingtong(中華人民共和国)
  • 大藤 沙月/横井 咲桜(日本)
  • 長崎 美柚/木原 美悠(日本)
  • Hana MATELOVA(チェコ共和国)/Barbora BALAZOVA(スロバキア共和国)
  • 佐藤 瞳/橋本 帆乃香(日本)
  • WANG Yidi/SUN Yingsha(中華人民共和国)
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