BガールAmi、レオン・マルシャン、クロエ・コベル…パリ2024に向けて注目の若手アスリート10人
競泳、スケートボード、ブレイキン、テニス、陸上競技など、若いアスリートが活躍するスポーツは数多い。数々の選手が2022年にブレイクし、2023年そしてパリ2024での活躍を予感させるパフォーマンスを披露した。パリ2024に向けて注目の新星10人を紹介しよう。
BガールAmiやカルロス・アルカラス、クロエ・コベルやジェシカ・ガディロワなど、2022年に多くの若手選手がスポーツファンを沸かせ、パリ2024での優勝候補に挙げられるほどの実力を示した。
2024年夏に予定されているパリオリンピックを翌年に控える2023年。彼らの挑戦を見届けるべく、Olympics.comは次のオリンピックに向けて注目の新星10人をピックアップした。
ジェシカ・ガディロワ
- 体操競技
- 英国出身、18歳
英国女子代表体操チームは、ジェシカ・ガディロワの活躍により東京2020で93年ぶりに団体でメダルを獲得した。彼女は2022年、個人種目でも力を発揮できることを示した。
リバプールで開催された2022年の世界選手権では、種目別のゆかで金メダル、個人総合で銅メダルを獲得し、さらに英国女子代表チームを団体銀メダルに導いた。
彼女の2022年の活躍は高く評価され、サンデータイムズ紙が選ぶ年間最優秀女子若手選手賞に輝いたのである。
カルロス・アルカラス
- テニス(男子シングルス)
- スペイン出身、19歳
スペイン出身のテニスプレーヤー、カルロス・アルカラスの実力に関しては、すでに頂点に上り詰めているという議論がある。史上最年少で世界ランキング1位となり、2022年の全米オープンでグランドスラム初優勝を成し遂げた。
グランドスラムでの1勝をはじめ、アルカラスは2022シーズンのATPツアーで5度優勝。これは、男子テニス界におけるアルカラス時代の始まりを予感させるものだ。
パリ2024で、ラファエル・ナダルやノバク・ジョコビッチを抑えて優勝候補としてオリンピックデビューするために、彼は長期間トップに君臨できるのだろうか?
私たちはその答えをこれからの1年半で見ていくことになる。
サマー・マッキントッシュ
- 競泳(個人メドレー、自由形など)
- カナダ出身、16歳
カナダ代表の最年少メンバーとして東京2020に出場したサマー・マッキントッシュは、4位という成績を収めたが、2022年はさらに大きな結果を残した。
2022年の世界選手権では400m個人メドレーで優勝。1978年以来となる最年少の世界王者となった。同大会では、合計4つのメダル(金2、銀1、リレー銅1)を獲得し、400m自由形では史上4番目の記録をマークした。
さらに、2022年のコモンウェルスゲームズで金メダル2つ(200メドレー、400mメドレー)を手にした。
エリヨン・ナイトン
- 陸上競技(200m)
- アメリカ合衆国出身、18歳
ウサイン・ボルトの記録を破ったとなれば、注目されて当然だ。
東京2020オリンピックのトライアルで、当時17歳のエリヨン・ナイトンは200mを19秒91で走り、ボルトのU20時代の記録を上回ると、その後、彼は19秒49までタイムを縮めた。この記録は、公式記録としては認められていないが彼の才能を証明する記録と言えるだろう。
彼より速いタイムを記録しているのは、ボルト、ヨハン・ブレイク、ノア・ライルズ、マイケル・ジョンソンだけ。
米ユージーンで行われた世界選手権で銅メダルを獲得し、世界選手権において最年少のメダリストとなったナイトンだが、彼の目は200mの世界記録に向けられている。
BガールAmi(湯浅亜美)
- ブレイキン
- 日本出身、24歳
パリ2024でデビューする新競技のブレイキンでは、注目のダンサーが数人いる。そのひとりが、最も難しいムーブのひとつを練習からわずか数日で習得したことで知られる、埼玉県出身のBガールAmi(湯浅亜美)だ。
Amiは2018年にBC One初代チャンピオンとなり、2019年と2022年の世界選手権で優勝。2021年には準優勝を果たしている。2023年9月23日~24日にベルギーで世界選手権が予定されており、ここで優勝すればパリ2024の出場権が与えられる。彼女の活躍に注目したい。
関連記事
ダビド・ポポビッチ
- 競泳(自由形)
- ルーマニア出身、18歳
ルーマニア出身の競泳選手、ダビド・ポポビッチは、東京2020の200m自由形においてわずか0.02秒でメダルを逃したが、彼が歩みを止めることはなかった。
ブダペストで開催された2022年の世界選手権で、ポポビッチは3種目でジュニア世界記録を更新。100m自由形、200m自由形で2冠を達成し、1973年以来の快挙となった。
その後、ヨーロッパ選手権では100mで46秒86を記録し、13年ぶりに世界記録を更新した。彼は2022年に獲得した金メダルの数は、ジュニアとシニアの大会を合わせて20以上を数える。
ソフィア・ラファエリ
- 新体操
- イタリア出身、18歳
2022年の新体操では、イタリアにとって多くの「初」があったが、ラファエリはそのすべてに関係している。
ワールドカップ3大会、ワールドゲームズ、欧州選手権、チャレンジワールドカップ、世界選手権で金メダルを獲得した彼女は、すべての大会で初めてイタリア国歌を演奏させた。
世界選手権では、個人総合を含む個人種目4つで相手を圧倒し、パリ2024の団体出場権獲得に貢献した。
チャン・ボヘン(張博恒)
- 体操競技
- 中華人民共和国出身、22歳
日本のオリンピック金メダリスト橋本大輝のライバルであるチャンは、2021年の国内選手権で個人総合での優勝を含む3つのメダルを獲得してブレイクした。
東京オリンピックに向けた国内での代表選考会では5度も表彰台に立つ活躍を見せたが、東京2020では控えに回り、本大会には出場していない。
2022年には国内選手権の個人総合で連覇を達成し、リバプールで行われた2022年の世界選手権で銀メダルに輝いたほか、団体優勝に貢献。中華人民共和国の体操男子代表チームはパリ2024への出場権を獲得した。
クロエ・コベル
- スケートボード(ストリート)
- オーストラリア出身、12歳
スケートボード女子ストリートは、多くの若いスターを擁する種目だが、新顔がその仲間入りを果たした。
12歳のクロエ・コベルは、記憶に残る2022年を過ごしてきた。オーストラリアの国内選手権、米ラスベガスで行われたXゲームズ、SLSステージで銀メダル、日本で行われたXゲームズ千葉と米アイオワ州デモインでのデュー・ツアーで銅メダルを獲得。また、ローマで開催されたオリンピック予選大会に出場し、7位入賞を果たした。
レオン・マルシャン
- 競泳(個人メドレー)
- フランス出身、20歳
ポポビッチが自由形の新星だとすれば、レオン・マルシャンはパリ2024での個人メドレーで母国の観衆の期待に応える準備を整えている。
東京2020の400mで6位に入賞した後、2022年の世界選手権ブダペスト大会で200mと400mの王者となり、400mではヨーロッパ記録を樹立した。
また、NCAA(全米大学選手権)でも200ヤードメドレーと平泳ぎで金メダルを獲得している。
ちなみにマルシャンは、史上最強とされる元水泳選手のマイケル・フェルプスさんを指導したボブ・ボウマン・コーチの指導を受けている。