佐藤姉弟、ASミックスデュエットで金メダル!「家族の宝物が増えた」|世界水泳2023福岡

パリ 2024

福岡で開催中の世界水泳2023において、佐藤友花/陽太郎の姉弟ペアが7月16日にアーティスティックスイミング混合デュエット・テクニカルルーティン決勝に出場し、予選を上回る高得点をマークして金メダルに輝いた。表彰式後にはその喜びや、男子も出場可能となるパリ2024への思いを語った。

1 執筆者 Yukifumi Tanaka/田中幸文
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(2023 Getty Images)

日本勢の活躍で盛り上がりを見せる世界水泳2023福岡は、7月16日に大会3日目を迎え、アーティスティックスイミング(AS)では、ミックス(混合)デュエットテクニカルルーティン(TR)の決勝が行われた。

佐藤きょうだい、世界一に輝く!

前日(15日)に行われたTR予選には、日本代表を含む16組がエントリー。前年の世界水泳ブダペスト2022で銀メダルに輝く姉弟ペアの佐藤友花/陽太郎の2人が、ホーム開催となった世界水泳2023に2年連続で出場を果たし、全体3位で予選を通過して、この日の決勝に臨んだ。

上位12組のみが進出できる決勝で、佐藤ペアは「前日の反省を活かした」と振り返る息の合った演技を披露し、予選のスコアを上回る255.5066をマークして、2位と7点以上の差をつけて堂々の金メダルを獲得した。

「2人でオリンピアンになって、メダリストになれたら」

表彰式後には、金メダルを首にかけた佐藤きょうだいがメディアのインタビューに応じ、その歓喜を語った。

「ミックスデュエットのテクニカル(ルーティン)で世界チャンピオンになれたこと、表彰台の頂点で君が代を2人で歌えたことが今でも信じられないくらい嬉しくて、幸せです(友花)」
「今、自分たちの首に金メダルがかかってることが信じられない。 もう夢なんじゃないかなって思うぐらい、幸せです(陽太郎)」

姉と弟の2人だけでなく、日頃から支えてくれる家族やコーチたちと一緒に戦って獲得した金メダルだからこそ、喜びもひとしおのようだ。

「去年銀メダルを獲得した時も思ったんですけど、(メダルを)とにかく両親に見せたい。家族の宝物が増えたなって思います(友花)」
「今までたくさんお世話になった方々、家族、僕がASを始めるきっかけになった先生、誘ってくれた先生も今日見てきて下さっていて。そういう方々へ恩返しができたんじゃないかなと思います(陽太郎)」

インタビュー中は、姉の友花が、きょうだいアスリートならではのやり取りで笑いを誘う場面もあった。

「陽太郎の成長したところは…去年と比較して、あまり弱音を吐かなくなった。でも、まだまだ吐き続けているので、もっと強気で練習してほしいです(笑)」

開幕まで1年と迫るパリ2024におけるASのチーム種目では、8名中最大2名まで男子選手を含めることが認められ、オリンピック史上初めて男女混合のASを見ることができるかもしれない。

「パリはもう目の前。(チームに)男子選手も2名まで入れるということで、今日と同じように2人でオリンピアンになって、メダリストになれたらかっこいいなと思っています(友花)」

しかし、その前に2人には、この福岡での世界水泳ASの最終種目となるミックスデュエットのフリールーティン(FR)が控えている。前回大会では、TRとFR両種目で銀メダルだった佐藤きょうだいには、日本開催での世界水泳で2冠となるか、期待がかかる。

「すごい緊張の中迎える試合になるとは思いますが、 今回の決勝と同じく落ち着いて、自分たちが今までやってきたことを信じて、ひとつひとつこなしていきたいと思います(陽太郎)」

佐藤友花/陽太郎がエントリーしているミックスデュエットFRの予選は、7月21日に行われる。

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