【コメント】3冠達成の池江璃花子、世界水泳へ「『戻ってきた』と証明できるレースを」|ジャパンスイム2023/4月8日

競泳の日本選手権が開催中。池江璃花子は4月8日の女子50mバタフライで、派遣標準記録を上回る25秒59で優勝。今大会3冠を達成した。

1 執筆者 オリンピックチャンネル編集部
Rikako Ikee
(2023 Getty Images)

「ジャパンスイム2023(第99回 日本選手権水泳競技大会 競泳競技)」は4月8日、東京アクアティクスセンター(東京都江東区)で男女合わせて決勝5種目が行った。今大会は、7月14日に福岡で開幕する「世界水泳選手権大会2023」の代表選考を兼ねている。

池江璃花子「『戻ってきた』と証明できるレースを」

池江璃花子が今大会3冠を達成した。8日最後の種目となった女子50mバタフライで、派遣標準記録を上回る25秒59。4日の100mバタフライに続いて、2種目で世界選手権の日本代表内定を勝ち取った。最終日の9日は女子50m自由形で4冠と代表権獲得を狙う。

「この種目だけは絶対に派遣標準記録を突破して、優勝することが目標でした。派遣記録を突破したことはよかったんですけど、タイム的には満足いく記録ではないので、世界水泳に向けてしっかり記録をどんどんのばせるようにしたいです」
「50mの自由形も優勝できる自信があるので、気合を入れて、最後の最後のタッチまでやりたいと思います」
「内容は80点くらいかなと思います。昨日の疲れを今日の朝に感じていましたし、今日の休憩のあとに体を動かしたときにも、体の重さやだるさがありました。それでも気持ちだけは絶対に前を向いていましたし、自信を持ってレースに臨めました。どんなレースでも、ちょっとでも『大丈夫かな』と思うことがあるので、そこをうまく割り切ってレースできれば、もう少しリラックスして泳げるんじゃないかと思います」
「去年に『個人で派遣を切りたい』と言ったときは、正直メンタル的にはうまくいっていませんでした。口では言っているけど、心の中では『本当にいけるのかな』『また自分はだめかな』と考えていました。今年に入ってからもうまくいかないことが多くて、日本選手権が始まる前も押しつぶされそうというか。自分の中でプレッシャーを掛けすぎているところがあって、しんどいところがありました」
「日本選手権が始まって、周りの選手や周りの方々に『体つきが変わった』『泳ぎが良くなった』と言ってもらえてうれしかったですし、最後の最後はしんどい中でも自分は淡々と努力してきたんだなと思って、100mのバタフライからレースを始められました。今日まで勝てていること、自己ベストは出なかったですけど、派遣記録を切っていることで、自信を持って戦える準備をしてもいいんじゃないかと改めて思います」
「100mのバタフライは派遣記録を切れませんでした。オリンピックに50mはないので、100mで戦える体力をつけたいです。あと数カ月ですけど、やれることはたくさんあると思うので。50mのバタフライに関しては、少しでも世界の選手と戦えるように。東京オリンピックでは『自分が世界に戻ってきた』と周りに思ってもらいたいと思っていましたが、それがうまくできませんでした。今年こそは『池江が戻ってきた』と証明できるレースをしたいなと思います」

松元克央「この種目でも世界と戦いたい」

男子100mバタフライは松元克央が同学年対決を制した。今大会は100m、200mの自由形で優勝、どちらも派遣標準記録を突破しているとおり、本職は自由形。それでも、昨年の世界選手権銀メダリスト、水沼尚輝を50秒96の好タイムで破った。水沼も51秒35で派遣標準記録を突破。2人そろって世界選手権の代表に内定している。

「予選からすごくいい感じに泳げていたので、自信を持ってこの決勝の舞台で泳ぐことができました。この種目でも世界と戦いたいと思っているので、少しでもタイムを上げられるようにもう1回練習したいと思います」
「自己ベストを出せてうれしいです。最後はきつくて、腕が上がりませんでした。また今後に向けた課題かなと思います。決勝の舞台で、緊張感のある中で50秒台を出せたことは自信になります」
「100mバタフライでも、世界大会でメダル獲得を目標にしています。バタフライの練習は2割くらい、ほかは自由形をやっています。ただ、自由形の練習がバタフライにつながっていないわけではないので。割合としてはこうですが、バタフライの泳ぎも考えながらやっています。自由形が速くなればバタフライも速くなると思うので、その考えはぶらさずにいきたいと思います」
「日本の大会で良くても、世界の大会でだめだったら意味がないので。世界の大会でももう一度自己ベストを出せるように、世界の強い選手たちに勝つという気持ちを持って臨みたいです」

女子200m背泳ぎは白井璃緒が派遣標準記録を上回る2分10秒01で優勝。男子50m自由形は塩浦慎理が21秒99で制したが、派遣標準記録にはわずかに届かなかった。このほか、今大会の各種目優勝者については、以下より確認できる。Olympics.comでは、本大会期間中に試合の結果を随時更新する予定だ。

ジャパンスイム・日本選手権水泳競技大会2023丨結果速報

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