競泳の日本一決定戦である「ジャパンスイム2023(日本選手権水泳競技大会)」が東京アクアティクスセンター(東京都江東区)にて4月4日に開幕し、競技2日目となる5日には、男女合わせて決勝5種目が行われた。今大会は、7月14日に福岡で開幕する「世界水泳選手権大会2023」の代表選考を兼ねている。
入江「課題をもらった大会」
男子100m背泳ぎ決勝では、ロンドン2012の背泳ぎ個人種目で銀(200m)と銅(100m)の2つのメダルを獲得している入江陵介がタイム53.46で優勝し、10連覇という2桁記録を樹立した。また、タイムで派遣標準記録を上回ったことから、自身8大会連続出場となる世界選手権の内定も決めた。
「正直、タイムとしては本当に遅いので、不甲斐ないと感じています。(世界水泳の)内定をいただけたので、夏に向けて、またスタートかなと思っています」
「今シーズンの中で1番遅いくらいのタイムなので、自分にがっかりしている。課題を今回、もらった大会かなと思っています」
「(10連覇の快挙について)日本で勝てても、世界では勝負できないと思うので、厳しい目をもって(トレーニングを)やりたいと思います」
「もっともっとやるべきことがたくさんあると感じている。このタイムで勝っていいのかって、若い選手に向けてはあまり良くないとも思う」
「でも、ここは通過点ですし、夏に向けて世界と勝負することをもう1度意識して、やりたいと思っています」
「(日頃のトレーニングを)すごく今、楽しくできている。ただ、結果が出ないと楽しくない部分はある。(世界水泳の会場が)福岡なので、 笑って終われるようなレースがしたいと思います」
松元「"追いガツオ" は復活してきている」
男子200m自由形の決勝では、Tokyo2020同種目で代表を務めた "カツオ" こと、松元克央(まつもと・かつひろ)が、タイム1:44.98で、2位と3秒以上の大差をつけてフィニッシュし、6連覇を達成した。また、派遣標準記録を上回り、自身4度目となる世界水泳の代表権も内定させた。
「レベルが高い記録で優勝できたことは、とても嬉しく思います」
「ここ最近、ラスト50mでバテたレースが多かったので、"追いガツオ" は復活してきているとは思います(笑)」
「(Tokyo2020以来のオリンピック会場での試合について)悪いイメージで、僕の中で終わってて。会場に入った時も、悪いイメージが過ったんですけど、それを覆すのも、自分自身なので。今回(タイムで)44分台が出て、今は良いイメージのプールです(笑)」
「世界と比べると、まだ追い越せないので、世界の選手たちを追い越せるような泳ぎをもっと追求していきたい」
「(世界水泳に向けて)メダルという形で、日頃から感謝している人たちに恩返しをしたい。メダルを持って帰って、みんなを笑顔にさせられるような世界水泳にしたいなと思います」
女子100m平泳ぎでは、Tokyo2020同種目代表の青木玲緒樹がタイム1:05.89で制し、福岡2023の代表内定を決めている。このほか、今大会の各種目優勝者については、以下より確認できる。Olympics.comでは、本大会期間中に試合の結果を随時更新する予定だ。