国際スキー・スノーボード連盟(FIS)が主催するスノーボード・ビッグエアのワールドカップ今シーズン(2022/2023)の第2戦が、カナダ・エドモントンにおいて、現地時間12月9日から10日にかけて行われ、予選と決勝を行った。
■女子
今大会には、21名の女子スノーボーダーがエントリーしており、決勝進出は予選の上位8名に絞られる。今季ワールドカップ開幕戦で優勝している、平昌2018と北京2022のオリンピック2大会連続4位入賞の岩渕麗楽は、この第2戦の予選(9日開催)を1位で通過する。
決勝の2回目のランで、岩渕は84.50という大会ベストスコアを叩き出すも、最終ランのスコアが58.75となり、合計スコア143.25で、最終的に3位となった。優勝は、開催国代表のジャスミン・ベアード(カナダ)だった。
また、予選を6位で通過していた北京2022銅メダリストの村瀬心椛は、決勝を棄権しており、8位に終わっている。
女子ビッグエア決勝の表彰台成績は、以下の通り。
- ジャスミン・ベアード(カナダ) 159.50
- エビ・ポープ(ベルギー) 146.50
- 岩渕麗楽 143.25
■男子
54名がエントリーした男子ビッグエアでは、予選と準決勝を勝ち進んだ上位10名が決勝へ進出できるという競技フォーマットで行われた。日本代表7名のうち、北京2022で4位入賞の國武大晃と、ローザンヌ2020冬季ユースオリンピックで金メダルに輝く木俣椋真の2名が決勝に駒を進めた。
國武は、決勝2回目のランで78.25、最終のランで87.25という高得点を叩き出し、合計スコア165.50となるも、表彰台までわずか2.5及ばず、4位となった。また、木俣は最初のランで80.75、最終のランで64.50をマークし、合計スコア145.25で8位に終わった。優勝は、北京2022スノーボード男子ハーフパイプで6位入賞のヴァレンティノ・グセリ(オーストラリア)だった。
男子ビッグエア決勝の表彰台成績は以下の通り。
- ヴァレンティノ・グセリ(オーストラリア) 172.50
- クリス・コーニング(アメリカ合衆国) 172.00
- ニコラス・ ラフランボワーズ(カナダ) 168.00
スノーボード・ビッグエアとは?
スノーボードのオリンピック種目は5つある。そのなかでも、ビッグエアはオリンピックヒストリーの中で最も新しい種目で、平昌2018で初めて実施された。
ビッグエアは、スノーボーダーが巨大なジャンプ台から飛び出して、空中で最高のトリックを披露するシンプルな種目だ。
コース上でジャンプや技(トリック)を繰り出していくスロープスタイルとは異なり、ビッグエアはワントリックを確実に決めることが重要となる。大会のフォーマットにもよるが、選手は通常、2回もしくは3回のランを行う。同じトリックを3度繰り返す選手も珍しくはない。
審査員は、高さ・難易度・発展性・完成度・着地の5つの基準で演技を採点する。
2022/2023ワールドカップ・ビッグエア日程
- 2022年10月21日、22日 クール(スイス)※終了
- 2022年11月25日、26日 ファールン(スウェーデン)※キャンセル
- 2022年12月10日 エドモントン(カナダ)※終了
- 2022年12月16日、17日 コッパーマウンテン(アメリカ合衆国)
- 2023年1月14日 クライシュベルク(オーストリア)
2023年FISスノーボード世界選手権は、2023年2月19日〜3月5日の日程でバクリアニ(ジョージア)で開催される。
FISのイベント以外では、2023年1月27日〜29日に米コロラド州アスペンのバターミルクで、22年連続となるXゲームズ・アスペンが開催される。
このほか、結果や放送予定、各種最新情報はFIS公式ウェブサイトより確認できる。