アメリカ合衆国ニューヨーク州レークプラシッド(ヒルサイズ=128m、ラージヒル)において、現地時間2月11日から12日までの2日間にわたり、ノルディックスキー男子ジャンプのワールドカップ3大会(個人2戦・団体1戦)が行われた。同会場でのワールドカップ開催は、1990年以来、実に33年ぶりとなった。
■個人戦:小林2位と5位
11日(初日)に行われたワールドカップ第24戦(個人)では、予選1本と本戦2本のジャンプで争われ、予選の上位50名が本戦へ進出、本戦ファーストラウンド(1本目)の上位30名が、ファイナルラウンド(2本目)に進出できるという競技フォーマットで行われた。
59名がエントリーし、日本代表6名全員が本戦へ進出した。北京2022で金と銀のメダルを獲得している小林陵侑が、ファーストラウンドで同会場のヒルレコード(大会新記録)となる136.0mを記録し、スコア144.1で暫定トップに立つ。しかし、つづくファイナルラウンドで、小林は精彩を欠くパフォーマンスとなり、全体16位のスコア(111.9)となる。この結果、本戦2本のスコア合計が256.0となり、小林は2位で銀メダルを獲得した。
スキージャンプ男子ワールドカップ第24戦の表彰台ならびに日本代表の成績は、以下の通り。
- アンドレアス・ウェリンガー(ドイツ) 264.5
- 小林陵侑 256.0
- ダニエル・チョフェニヒ(オーストリア)255.4
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- 11位 中村直幹 241.1
- 29位 竹内択 191.6
- 32位 二階堂蓮 104.5(本戦ファーストラウンド敗退)
- 37位 佐藤慧一 100.3(本戦ファーストラウンド敗退)
- 42位 佐藤幸椰 94.7(本戦ファーストラウンド敗退)
また、同様の競技フォーマットで行われた12日(2日目)のワールドカップ第26戦(個人)には、60名がエントリーし、日本代表4名が本戦に進出し、このうち3名がファイナルラウンドへと駒を進めた。日本勢最高は、小林の5位で、スコア合計は271.4だった。優勝は、本戦2本の両方のジャンプで1位のスコアを記録したハルヴォル・アイネル・グラネル(ノルウェー)で、スコア合計は287.6だった。
スキージャンプ男子ワールドカップ第26戦の表彰台ならびに日本代表の成績は、以下の通り。
- ハルヴォル・アイネル・グラネル(ノルウェー) 287.6
- アンドレアス・ウェリンガー(ドイツ) 276.1
- シュテファン・クラフト(オーストリア) 275.3
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- 5位 小林陵侑 271.4
- 17位 二階堂蓮 226.8
- 29位 佐藤慧一 205.6
- 43位 中村直幹 95.3(本戦ファーストラウンド敗退)
■団体戦:TEAM JAPAN 3位
初日(11日)の個人戦の後には、ワールドカップ第25戦(団体・スーパーチーム戦)が行われ、1チーム2名編成による合計13チームが出場した。TEAM JAPANからは、北京2022男子団体戦の日本代表を務めた小林と中村直幹が出場した。
このスーパーチーム戦では、どの選手も各ラウンドで1本のジャンプを行い、ファーストラウンド(1本目)の上位12チームがセカンドラウンド(2本目)へ、セカンドラウンドの上位8チームが、ファイナルラウンド(3本目)へ進出できるフォーマットで実施され、最終成績は各チームのスコア合計(2選手 x 3本:計6本)で決まる。
TEAM JAPANは、小林がファイナルラウンド(143.1)で、中村がセカンドラウンド(131.9)で、全体のベストスコアをマークするなど、両選手ともに3本すべてで上位成績となる安定したスコアをマークし、最終的にスコア合計776.7で3位となって、銅メダルを獲得した。優勝はスコア合計800.8を記録したポーランド、2位はスコア合計787.6で、オーストリアだった。