スロベニアで3月27日に行われたワールドカップ最終戦でシーズンを終えたスキージャンプ。日本のエース、小林陵侑(こばやし・りょうゆう/25)は今季8勝とし、3シーズンぶりに個人総合優勝を果たし、クリスタルグローブを高々と掲げた。
「まさか総合を取れるとは思わなかったですし、8勝できるとは…8勝? 忘れちゃった」と、小林らしい口調で話すと、オリンピックでのメダル(ノーマルヒルで金、ラージヒルで銀)にも触れ、「メダルを取りたいと思って準備をしてきたんですけど、まさか金銀を持って帰れるとは思わなかったので、すごく嬉しいです」と喜びを語った。
小林のワールドカップ総合優勝は、平昌2018後の2018/2019シーズン以来、2度目。
「最初に(総合優勝を)取ったシーズンから、すごく落ち込んだシーズンもありましたし、(でも)それを乗り越えられた。総合という結果で戻ってこれてよかったです」
充実のシーズンを総括し、「今シーズンは、波はありましたけど、トップ10以内で戦えていたのでよかったなと思います」。「プレッシャーも多少はありました。苛立ちもありました」とした上で、新型コロナ対策のための隔離などの影響でうまく調整できなかった時期もあったことを話し、「正直きつかったです。結果としてこういうふうに終われたので、安心してます」と振り返った。
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「国内試合を盛り上げたい」
今シーズンについて「ほぼ100点」と語るが、スキージャンプを盛り上げるという目標に関しては、まだやるべきことがあると感じており、「達成度で言ったらまだまだですね。日本の国内試合を盛り上げたいので、まだまだ」と、今後への期待を込める。
シーズンを終えた今、「ここ半年考え続けたので、とりあえずゆっくり」とした上で「ゴルフが楽しみ」と語った。
しばしの充電期間を経て、新シーズンに向けて始動するのは5月頃。「来シーズンもまずは1勝を目指して、それが札幌でできればすごくうれしいなと思います」。