想像してみてほしい。氷のコースをうつ伏せになって頭から高速で滑り降りていく姿を。直線やカーブでそりを自在に操りながら、いかに早いタイムを叩き出せるかに全神経を集中させる。
それがスケルトンであり、最も古いウィンタースポーツのひとつである。スケルトンの発祥の地であるスイスのサン・モリッツで開催された1928年大会と1948年大会でオリンピック競技として採用され、2002年のソルトレークシティー大会以降に、女子と男子の両種目が定着した。
スケルトン史の中で最も多くオリンピックの表彰台に上ってきたのは英国代表選手とアメリカ合衆国代表選手である。しかし、2022年の北京大会では、ドイツ代表が男女ともに金メダルを獲得し、男子は銀メダルにも輝いた。ドイツ勢の活躍は現在も続いている。IBSF(国際ボブスレー・スケルトン連盟)ワールドカップ2024/2025シーズンでは、オリンピック王者であるクリストファー・グローテア(ドイツ)とハナ・ナイゼ(ドイツ)が好スタートを切った。
コルティナ・スライディングセンターで行われるミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックのスケルトン競技では、男子、女子の2種目、そして今回初めて混合団体が実施される。
ミラノオリンピックではどんな選手たちが新たな歴史に挑むのか。各種目の出場人数や主な日程など、オリンピック出場枠獲得についての情報をまとめた。
ミラノ・コルティナ2026のスケルトンに出場する選手の数は?
女子25、男子25の計50人がミラノ・コルティナ2026のスケルトン競技に出場する。
混合団体には20チームが参加し、1チームは女子1、男子1で構成される。
注:オリンピック各国代表の編成に関しては国内オリンピック委員会(NOC)が責任を持っており、ミラノ・コルティナ2026への選手の参加は、選手が属するNOCがミラノ・コルティナ2026代表選手団を選出することにより確定する。
ミラノオリンピック・スケルトンの出場枠を得るには?
ミラノ・コルティナ2026におけるスケルトン競技の出場枠は、国内オリンピック委員会に与えられる。言い換えれば、選手は予選期間を通じて所属する国内オリンピック委員会のために出場枠を獲得する。
どの国内オリンピック委員会が何枠獲得するかは、2026年1月18日23時59分(スイス・ローザンヌ時間)に発表されるIBSFランキングをもとに決定する。各団体が獲得できる出場枠は最大で個人種目3枠、混合団体種目2枠となっている。また開催国には男女1枠ずつが用意されている。
ミラノ・コルティナ2026出場枠の詳しい内容については、公式資料で確認できる。
ミラノオリンピック・スケルトン予選期間の主な日程は?
- 2024年10月1日~2026年1月18日:予選期間
- 2026年1月18日(スイス・ローザンヌ時間23:59):IBSFランキング発表
- 2026年1月26日:ミラノ・コルティナ2026 競技エントリー締切
ミラノ・コルティナ2026スケルトンの実施種目と日程
ミラノオリンピックのスケルトン競技では、以下の3種目が実施される。
- 男子…2月12日、13日
- 女子…2月13日、14日
- 混合団体…2月15日
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックは、2026年2月6日〜22日に行われる。
前回大会の冬季オリンピックメダリスト(北京2022)
男子
- 🥇 金:クリストファー・グローテア(ドイツ)
- 🥈 銀:アクセル・ユンク(ドイツ)
- 🥉 銅:ヤン・ウェンガン(中華人民共和国)
女子
- 🥇 金:ハナ・ナイゼ(ドイツ)
- 🥈 銀:ジャクリン・ナラコット(オーストラリア)
- 🥉 銅:キンバリー・ボス(オランダ)