レベカ・アンドラデ「母と家族が夢をかなえてくれました」

執筆者 Scott Bregman
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Rebeca Andrade of Team Brazil competes on Floor Exercise
写真: GETTY IMAGES

ブラジルの体操競技選手、レベカ・アンドラデのオリンピックの栄光への道のりは決して楽なものではなかった。

種目別跳馬の現世界チャンピオンであり、東京2020オリンピックの金メダリストのアンドラデは、2015年から2019年の4年間で3回、前十字靱帯の損傷を経験している。また彼女は、競技人生初期に別の困難にも直面している。

「最も困難だったのは経済的な面でした」と、アンドラデはCGTNアメリカの動画で語っている。「私がジムに行くために母のバスの定期券を使えるようにと、母は徒歩で仕事に通ってくれました。私の夢を可能にしてくれた母と家族にはとても感謝しています」

アンドラデは、清掃業で生計を立てるシングルマザーに育てられ、7人の兄弟姉妹と一緒に育った。

「あなたがどこから来て経済状況がどうであれ、肌の色に関係なく、自分自身を信じて、誰にもあなたの目標を邪魔させてはいけません」とアンドラデは語った。

そして、彼女はそれを貫いてきた。

東京2020での女子個人総合で銀メダル、種目別跳馬で金メダルに輝いて以来、アンドラデは世界選手権で9個のメダルを獲得し、2022年には女子個人総合で歴史的な勝利を収めた。昨年は、アメリカ合衆国のスター選手、シモーン・バイルスに次いで銀メダルに輝いた。

アンドラデにはパリ2024でのメダル獲得にも期待がかかっているが、彼女は落ち着いているようだ。

「私自身、それほどプレッシャーを感じていません」と話す。「もちろん、ブラジルの人々は私たちが結果を出し続けることを望んでいますし、私たちだってそうです。しかし、周囲の期待が高まり過ぎると、自分自身や自分のパフォーマンスといった大切なことを見失いがちなので、今は集中力を維持する必要があると思っています」

ロンドン2012を振り返る

今回は、ロンドン2012オリンピックの女子団体決勝で、中華人民共和国のスイ・ルーが平均台で演技する様子を動画で振り返ってみたい。この種目でスイは、チーム最高の15.366ポイントを挙げ、チームの4位入賞に貢献した。