パリ2024のマスコットを予想! フランスパン? 雄鶏? エッフェル塔?

執筆者 Olympics.com|公開日:2022年11月12日
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How the Paris 2024 mascot can look like?
写真: IOC

11月14日月曜に発表されるパリ2024公式マスコット。発表を前に、Olympics.comではどんなマスコットが登場するのかを予想してみる。

開催まで2年を切ったパリ2024オリンピックのマスコットは、どんなものになるのだろうか。雄鶏? バゲット(フランスパン)? カマンベールチーズ……⁉️

11月14日にパリオリンピックのマスコットが正式に発表される。マスコットはオリンピック期間中、常に重要な役割を果たす存在だ。

グルノーブル1968冬季オリンピック以来、マスコットはオリンピックの精神を体現し、開催都市の歴史と文化を多くの人に伝えてきた。しかしマスコットには、大会期間中、観客を楽しませるという役割もある。

Olympics.comでは、過去を振り返り、想像力を働かせながら、パリオリンピックのマスコットについて考えてみたい。

写真: 2016 Getty Images

「コケコッコー!」

まずは、フランスの象徴とされる「雄鶏」について考えてみたい。フランス大統領の公邸であるエリゼ宮の扉にも描かれているほど、雄鶏はフランスのシンボル的存在だ。

フランスで開催されたサッカーの大会では、いずれも鳥がマスコットに選ばれた。ユーロ1984(欧州選手権)の「ペノ」とFIFAワールドカップ1998の「フティックス」はいずれも雄鶏であり、女子ワールドカップ2019では、架空の父フティックスの後継者として、ニワトリの「エティ」が登場した。さらに1998年のワールドカップでは、「ジュール」という名前の別の雄鶏がフランス代表のマスコットとなった。

雄鶏がフランスの象徴とされる理由は、その歴史に由来する。紀元前5世紀から紀元5世紀にかけてGallic(ガリア)とよばれる民族がフランス一帯を占領しており、Gallusがラテン語で雄鶏を意味することから、フランスを象徴する存在として知られるようになった。

もしも雄鶏が採用されるならば、パリ2024でオリンピックデビューを果たすブレイキンで華麗な技を披露する雄鶏や、スケートボードの代わりにバゲットの上でキックフリップをする雄鶏が見られるかもしれない⁉️

しかし、パリ2024マスコットのオプションは雄鶏だけではない。

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過去のマスコットを参考に

もし、パリ2024のマスコットが先人への敬意を表しているとしたら?

オリンピック史上初のマスコットは、シュスという名のフランスのマスコットだった。シュスとは、フランス語でゲレンデでの直滑降を意味し、その名の通り、彼はスキーを履いた小さな男だった。滑るマスコット......今ならあり得るかもしれない!

東京2020オリンピックではサーフィンが新たな競技として採用され、パリ2024でも再び同競技が実施される予定である。戦いの舞台となるフランス領ポリネシアの島、タヒチにちなんで、サーフボードに乗った動物が、フランスのベレー帽と花柄のベルトを身につける可能性もあるだろう。

シュスはもちろん、グルノーブル1968アルベールビル1992、フランスの主要なサッカー大会、2017年の世界男子ハンドボール選手権大会(ロクとクーレット)のマスコットは、すべてフランス国旗の3色である青、白、赤を身にまとっていた。

一方、フランス文化にちなんだマスコットというのもあり得るかもしれない。

2016年、フランスとドイツで開催されたアイスホッケーのワールドカップでは、フランス漫画の人気者であるアステリックスとオベリックスがマスコットとして登場した。ベルギー出身のタンタンはフランスで常に高い人気を誇り、同じくベルギー出身のスマーフも人気だ。それらがマスコットを予想するカギとなるかも!?

また、フランスのお家芸フェンシングのエキスパートだったシラノ・ド・ベルジュラックや、三銃士に敬意を表することも考えられる。また、詩人ラ・フォンテーヌの寓話の登場人物が採用される可能性もあるだろう。ラ・フォンテーヌは、動物を愛する詩人として知られていた。

あるいは、フランスの歴史に沿ったものになることも予想される。パリ2024の女子マラソンコースは、1789年10月5日に起こった「ヴェルサイユ行進」というフランスの歴史上の重要な出来事に由来しているからだ。また、パリ2024のロゴに描かれているフランスの象徴、マリアンヌが採用される可能性もあるだろう。

写真: IOC

その他の可能性は?

過去のオリンピックのマスコットには、動物や人間が多かったが、アルベールビル1992のマスコットは、動物でも人間でもなかった。マジークという、「星と立方体の形をした小さな精霊」だった。シュスも、少なくとも伝統的な意味において、実際には人間ではなかった。

フランス以外では、アトランタ1996のイジー、ロンドン2012のウェンロック、北京2008のベイベイ、ジンジン、ファンファン、インイン、ニーニーなど、多くのコンセプトのマスコットが大成功を収めている。

エッフェル塔もマスコットとして採用される可能性も......とにかく選択肢は多い。

しかし、マスコットの成功は、結局のところ、いかに予想がつかないかということに尽きるのかもしれない。

11月14日、すべてが明らかになる。

アルベールビル1992のマスコットを考案したフィリップ・メレッセ氏は言う。

「マスコットには、プラスαの何かが必要ですね。存在する前は想像もしていなかったのに、存在してみれば、当たり前のように感じられるようなものであることです」

マスコットの発表に乞うご期待!