北米プロ野球MLBは、現地時間10月25日からワールドシリーズが開催される。大谷翔平と山本由伸が所属するロサンゼルス・ドジャースは、歴代最多27回のワールドシリーズ優勝を誇るニューヨーク・ヤンキースと激突する。
■注目のスラッガー対決
史上初の「50-50(50本塁打50盗塁)」を達成したドジャースの大谷翔平。日本人のみならず多くのMLBファンが大谷のバッティングに注目している。だが大谷に勝るとも劣らない期待を集める選手が、ヤンキースの主砲アーロン・ジャッジだ。
MLBは公式SNSで両選手の対決を取り上げており、大谷とジャッジのバッティングがワールドシリーズの行方を左右すると見ている。また、現地時間10月21日に発表された選手会MVP最終候補3名にも、両選手が名を連ねている。
今シーズン最も活躍した打者2人が、ワールドシリーズという最高の舞台で相まみえる。
■大谷とジャッジの成績
大谷とジャッジは、それぞれナショナル・リーグとアメリカン・リーグで本塁打、打点の2冠に輝いた。ともに打率も.300以上の数字を残しており、3冠王も視界に入っていた。さらにOPS(出塁率+長打率)は1.000を超えており、これは両リーグ通じて2人のみ。大谷とジャッジが、今シーズンのMLBで突出した成績を残していることがうかがえる。
▼大谷翔平
大谷は1994年7月5日生まれの30歳。投手と打者の二刀流で活躍する。ロサンゼルス・エンゼルス所属時の2021年には投手として9勝、打者としては46本塁打を放ち最後までホームラン王争いを繰り広げた。2022年は投手として15勝をマークすると、2023年は10勝を挙げ2シーズン連続二桁勝利。打者としては2023年に44本塁打でホームラン王に輝いている。
打者に専念している今シーズンからドジャースに加入。序盤は2番指名打者(DH)として出場していたが、ムーキー・ベッツ離脱後は1番を任されている。ベッツ復帰後も打順は変わらず、ワールドシリーズでも1番で出場することが予想される。59盗塁を達成したことからも、足でのチャンスメイクも期待できるトップバッターだ。もちろんバットでの貢献も凄まじく、ニューヨーク・メッツとのリーグ優勝決定シリーズでは2本の本塁打を放っている。
▼アーロン・ジャッジ
ジャッジは1992年4月26日生まれの32歳。2022年には62本塁打131打点でアメリカン・リーグ打撃2冠に輝いた。2023年からヤンキースの第16代キャプテンを務めている。
3番センターでの出場が多いジャッジ。クリーンアップとして、上位打線が作ったチャンスをものにする。またレギュラーシーズンではリーグが異なるものの、打率、本塁打、打点の3部門すべてで大谷を上回る成績を残した。また得点圏打率.336と勝負強さも兼ね備え、MLB現役最強スラッガーに君臨している。マイナー2A時代の2015年には、GM特別アドバイザーの松井秀喜氏から指導を受けたことでも知られるジャッジ。2009年ワールドシリーズMVPに輝いた松井氏のように、ヤンキースを優勝に導く活躍が期待される。