IJF(国際柔道連盟)ワールド柔道ツアーのひとつである「2023年グランドスラム・テルアビブ」が、イスラエルにて2月16日から18日までの3日間にわたって開催される。
柔道のグランドスラムは、オリンピック、世界選手権、ワールドマスターズに次ぐ上位カテゴリーに位置付けられる国際大会であり、開幕まで1年半と迫るパリ2024の出場権に大きく関わるオリンピックランキングポイント獲得の観点からも重要な大会だ。
このグランドスラム・テルアビブには、56の国と地域より、男子229名、女子182名、総勢411名の柔道家がエントリーしており、日本からはグランドスラム東京2022を制し、5月に開幕する世界柔道選手権2023(カタール・ドーハ)の日本代表に選出されている男子90kg級の増山香補や、Tokyo2020女子57kg級での銅メダルと、混合団体戦での銀メダルを獲得している芳田司など、男子1名、女子4名、計5名のTEAM JAPANが出場する。さっそく、日本代表選手を中心に、大会の注目ポイントを紹介しよう。
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■日本代表選手
※2023年2月9日付 全日本柔道連盟 発表
■注目ポイント
2月16日にイスラエルで開幕する「グランドスラム・テルアビブ2023」の注目選手といえば、男子で唯一出場する90kg級代表の増山香補だろう。
全日本柔道連盟(全柔連)のA強化選手に指定されている増山は、2021年11月のグランドスラム・バクー(アゼルバイジャン)と2022年12月のグランドスラム・東京で頂点に輝き、今年5月に開催される世界柔道選手権2023(カタール・ドーハ)の代表にも選出されている実力者だ。
現時点(2023年2月14日時点)で、パリ2024オリンピックランキングで15位にランクする増山(720ポイント)は、オリンピック出場権獲得ラインの目安となる上位17名に入っているものの、同じTEAM JAPANで同じ階級の村尾三四郎が2位(1,650ポイント)につけているため、クオリファイ対象外(1NOCにつき、1枠付与のため)となっている。このグランドスラム・テルアビブで、3度目の王者となって弾みをつけ、村尾とともに出場する世界柔道2023で日本代表同士で激突し、増山は更なるランクアップを目指しているところで、その活躍に期待したい。
また、女子では、Tokyo2020の57kg級で銅メダルに輝き、柔道のオリンピック新種目として実施された混合団体戦メンバーのひとりとして銀メダルを獲得した芳田司もエントリーしている。現在、全柔連のB強化に指定されている芳田は、パリ2024オリンピックランキングで8位(930ポイント)と上位にランクインしているものの、同じ階級で世界柔道2023代表に選出されている舟久保遥香が2位(1,950ポイント)につけているため、増山と同様に、クオリファイ対象外となっている。東京2020での悔しさをバネにして、今大会が芳田の巻き返しの始まりとなるか、注目だ。
このほか、女子52kg級の大森生純、 63kg級の渡邉聖子、78kg級の梅木真美を合わせた、総勢5名のTEAM JAPANが今大会に参加する。
パリ2024ランキングポイント集計の最終日は、2024年6月23日。
まだ、時間はある。
そして、柔道大国・ニッポンの柔道家争いは、世界を跨いで、もっと熱くなる。
参考リンク:Ranking for Olymic Games Paris 2024 (国際柔道連盟 発表)
■競技スケジュール
※現地日程で紹介
※日本と現地の時差は −7時間
■放送予定
未定
※2023年2月14日時点の情報