フィギュアスケート男子シングルでオリンピック2連覇を達成し、2022年7月にプロスケーターへと転向した羽生結弦さんが出演する新たなアイスショー "羽生結弦 notte stellata" の詳細が1月9日に発表された。
このアイスショーは、2011年3月11日に未曾有の被害をもたらした東日本大震災の発生から12年という節目と、プロ転向後はじめて迎える3.11として、「この日だからこそ、大切に、大切に、演技したい」と、アスリート時代には開催が困難だったという思いを胸に、羽生さん自身が座長を務める。
「希望の光ってことは感じていました」
"notte stellata"とは、イタリア語で「満点の星」を意味する。
2011年3月11日、地元・宮城県仙台市で被災した羽生さんは、避難所に向かいながら、目に映る変わり果てたふるさとの景色に絶望を感じていた。電気もつかず、不安な気持ちで過ごしていた震災当日の夜、見上げた空には満点の星が輝いていたと振り返る。
「星はきれいでした、震災の日」
「3月11日の星空って、真っ暗だったから、本当に星きれいで」
「希望の光ってことは感じていました」
- 羽生結弦さん、"notte stellata" 公式Twitterより
マイナビニュースYouTubeチャンネルのインタビューで羽生さんは、このアイスショー開催について「プロになったからこそ、大切な日にやっと演技ができるという気持ちがあります。3月11日じゃないと届けられない。大切に、大切に、演技したい」と、長年心に描いてきた3.11開催のショーへの思いを打ち明かしている。
また、今回のアイスショーには、東京大学とソフトバンク株式会社が連携して研究事業を進めている「Beyond AI 研究推進機構」が技術協力として参加する予定だ。AIを駆使した最先端テクノロジーと、羽生さんが届ける心のこもった演技のケミストリーは、いったいどんな希望の光となって、被災地を灯してくれるのかーー。
羽生結弦さんが座長を務めるアイスショー「羽生結弦 notte stellata」は、宮城県宮城郡にある宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ(グランディ21)にて3月10日から12日までの3日間にわたって行われる。