世界体操日本代表帰国…橋本大輝、パリ2024を見つめ「心を動かす演技をしたい」

パリ 2024

イギリス・リバプールで閉幕した「世界体操選手権大会2022」において、男子団体銀メダルを獲得した橋本大輝、神本雄也、土井陵輔、谷川航、谷川翔が日本へ帰国し、パリ2024の出場権も手に入れたばかりの率直な気持ちを、メディアの前で語った。

1 執筆者 Yukifumi Tanaka/田中幸文
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(GETTY IMAGES)

11月6日にイギリス・リバプールで閉幕した「世界体操競技選手権大会2022」において、男子団体銀メダルを獲得し、かつ開幕まで2年を切ったパリ2024の団体出場権を獲得した橋本大輝、神本雄也、土井陵輔、谷川航、谷川翔の5名が、8日、日本に帰国し、到着した空港にて結果報告を行った。

今大会では、男女通じて合計8個のメダルを獲得し、男子では団体の銀メダルだけでなく、個人総合で橋本が金メダルに輝き、初の世界選手権タイトルを手に入れた。オリンピックと世界選手権のダブルで頂点に立つことは、内村航平に続く快挙となった。

また、谷川航は個人総合で銅メダルを獲得し、橋本とともに表彰台に並んでいる。さらに、個人種目別では、橋本がゆかと鉄棒の2種目で銀メダル、土井陵輔がゆかで銅メダルを獲得し、男子では合計6個(金1、銀3、銅2)のメダルを日本へ持ち帰った。

5名は、今回の世界選手権を通じて見つけたそれぞれの強みと弱みを実感し、フランスで開催されるオリンピックに向けてすでに気持ちを切り替えている様子だった。

橋本大輝

「団体金メダルを取れなかった悔しさはあるんですけど、久しぶりの海外での試合で、海外の試合勘は取り戻すことができたかなと思っています」
「タイトなスケジュールの中、19演技という過去最多の演技数をした。出場したすべての種目でメダルを取ることができたので、やり切った感じがある」
「個人総合で金メダルを取ることはできたのですが、もうひとつ心を動かす演技をしたいと今大会を通じて思いました」
「今大会は、新ルールでの初めての国際大会で、(新たな)点数の出方を経験することができた。まずは体を休ませながら、どんな演技が自分にとって最適なのかを、パリまでの演技の完成形を見つけていけるようにしたい」
「団体金メダルを取れるように、この経験を踏まえて、来年(の世界選手権2023)、そしてパリに向けて頑張りたいと思います」
「(演技を通じて)見ている方に、なにか伝えられたらと思っていますので、これからも応援のほど、よろしくお願いします」

神本雄也

「約1ヶ月の合宿からの試合、普段よりも長い遠征(でした)。その中で、オリンピックの出場権を獲得できたことにほっとしています」
「良かったところは、出場した3種目全てで種目別の決勝に進めたことです。(決勝へ)進めたのは良かったんですけれども、そこからメダルを取るっていうところまでは行けなかったので、世界で戦うために、もうひとつ突き抜ける努力をしていかなければいけない」
「(世界選手権2023とパリ2024に向けて)この悔しさを忘れず、日頃の練習のエネルギーに変えていきたい」

土井陵輔

「目標にしていた団体金メダルを取れなかった悔しさはあるけれど、パリオリンピックの出場権と、メダルを持って帰ってこられたことはよかった」
「初めての舞台で緊張してしまったのですが、最後まで落ち着いてできたので、よかったと思います」
「練習はしてきたけれど、(今大会でそれが)実を結んでいないので、もう一度練習を見直して、(世界選手権2023で)団体金メダルと個人総合の出場を狙っていきたい」

谷川航

「メダルをしっかりと持って帰ることができて、よかった」
「(団体の)予選が1位通過で、『勝てそうだな』っていう気持ちがあっただけに、金メダルを取れなかったことが悔しい。ですけど、しっかりやれば(表彰台の中央へ)行けるいうことを僕は感じることができたので、また頑張っていきたい」
「(世界選手権2023とパリ2024に向けて)今回の悔しさを感じながら、練習していくしかないと感じています」

谷川翔

「世界選手権は、すごい舞台だったなって思います。今やっと日本に帰ってきて、ホッとしています」
「(団体戦で)チームのみんなに迷惑をかけたという気持ちが強い。パニックにもなった。そんな中、チームのみんなが演技を繋いでくれて、銀メダルを取れて、パリオリンピックの権利も取れたのでよかったと思います」
「(体の)大きな怪我はなかったけれど、心の方がちょっとケガをしてしまった(苦笑)。しっかりとケアをして、来年の世界体操とパリオリンピックに向けて、ひとつひとつの大会を大事にしていきたい」
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