FIFA(国際サッカー連盟)ワールドカップカタール2022は12月18日にフィナーレを迎える。アルゼンチン代表FWリオネル・メッシにとっては、自身のタイトルコレクションに足りないラストピースを埋める最後のチャンスとなる。
現在、史上最高の選手の1人として広く認識されているメッシ。これまで獲得したタイトルは実に41を数える。
下部組織から所属したバルセロナでは10度のリーグ優勝、4度のチャンピオンズリーグ優勝など35個のタイトルを手にした。パリ・サンジェルマンではリーグとスーパーカップを一度ずつ。アルゼンチン代表では北京2008、U-20ワールドカップも含めて4つのタイトルをつかんだ。
個人としても、史上最多となる7度のバロンドールを筆頭に、数え切れないほどのタイトルを獲得している。
これほどの実績を挙げた選手は過去におらず、すでにメッシを史上最高の選手に推す声も多い。それでも、サッカーの王様ことペレ(ブラジル)や母国の英雄ディエゴ・マラドーナとの比較から、未だ「史上最高の選手の1人」に押し留められることもしばしば。その理由として挙げられるのが、「ワールドカップを手にしていない選手が史上最高と呼べるのか」というポイントだ。
2014年のブラジル大会ではあと一歩で涙を飲んだ。あれから8年が経ち、再び自身のキャリアを前人未到のものとする機会にたどり着いた。最後のワールドカップに位置づけており、まさにここが正真正銘のラストチャンスだ。
18日に行われるフランス代表との決勝で、悲願の初制覇を成し遂げることができるのか。そして「史上最高」論争に終止符をうち、誰もが認めるナンバーワンという地位を固めることができるのか。世界が注目する一戦となる。
なお、クラブレベルでは参加した大会のほとんどすべてでタイトルを獲得しているが、唯一、フランスカップ(クープ・ドゥ・フランス)だけは未だ手にしていない。通算タイトル獲得数はバルセロナでもチームメイトだったブラジル代表DFダニ・アウベスの44が最多で、41のメッシは2位。ワールドカップを手にすることができれば、通算獲得数のカテゴリーでもトップが見えてくる。