FIFA(国際サッカー連盟)ワールドカップカタール2022は現地時間12月5日、決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)が行われた。日本代表はクロアチア代表と対戦。120分では1-1。PK戦は1-3で、惜しくも初のベスト進出を逃した。
■「悔しい。少しでも長くこのチームでやりたかった」
日本代表にとっては4度目となった、W杯ラウンド16の舞台。しかし今回も勝ち上がることはできず、初のベスト8には一歩届かなかった。キャプテンの吉田麻也は試合後、「よく頑張ったと思いますよ」と言葉を絞り出した。
グループステージでのスペイン戦やとドイツ戦では相手にボール支配を許し、防戦一方ながら少ないチャンスをものにする形だった。しかしクロアチア戦では、自分たちでゲームをコントロールする時間も増えた。「この形を強豪相手にも出していけるというのは、明るい材料」と手応えを口にする。だが当然、キャプテンの率直な感情は悔しさだった。
「悔しいです。明日もみんなで練習したかったし、少しでも長くこのチームでやりたかったんですけど、しょうがないですね」
■今後の代表活動は「ゆっくり考える」
今大会はグループステージで、優勝経験国であるドイツ代表とスペイン代表を撃破。世界屈指の強豪とも互角に戦った。しかし、決勝トーナメントではまたしても初戦で敗退。ベスト8への重い扉を開くことはできなかった。
「また日本サッカー全体で次の4年間でそこをどうやって超えていけるか、考える戦いが始まるんじゃないですかね」
前回のロシア大会ラウンド16では、試合終了間際の決勝ゴールでベルギー代表に敗れた。結果は同じベスト16だが、吉田はこの4年間での成長を感じ取っている。「4年前は、同点で粘る時間が長引いたらきついなという感覚だった。でも今はそのほうがうちの特徴を出せて、選手が揃っている。チャンスが増えてくると信じて、後ろは我慢に我慢を続けるだけだと思っていました」と振り返った。
自身の代表活動については、「ゆっくり考えます」とし明言は避けた。その上で、「サッカーは変わっていくので。間違いなくインテンシティーはどんどん高くなっていく」と今後のサッカー界を展望。DFも個の力が重要になるとし、後輩たちに思いを託した。
「強いチームは一人で個で守れる選手が増えている。そのあたりが求められていくなかで冨安(健洋)とか板倉(滉)とか伊藤洋輝とかがやっていかないといけなくなってくるんじゃないかなと思います」