現地時間11月20日に開幕したFIFA(国際サッカー連盟)ワールドカップカタール2022も、いよいよ最終日。現地時間12月18日、日本時間19日0時に決勝のキックオフを告げるホイッスルが、ルサイル・スタジアムに鳴り響いた。今大会最後の試合でピッチに立つのは、準決勝で前回準優勝のクロアチア代表を下したアルゼンチン代表。そして“台風の目”となったモロッコ代表を退け、W杯史上3チーム目の「連覇」に王手をかけたフランス代表となっている。
■ディマリアの起用が奏功
アルゼンチンは、ノックアウトステージに入ってから先発を外れていたFWアンヘル・ディマリアを左サイドに配置。そのディマリアがリオネル・スカローニ監督の起用に応える。
まずは23分、左サイドからドリブルでペナルティエリアに進入すると、相手DFに倒されてPKを獲得。このPKをFWリオネル・メッシが成功させ、先制に成功する。さらに36分、アルゼンチンは敵陣でボールをつなぐと、最後はメッシからのパス受けたディマリアが追加点。アルゼンチンが2点のリードを奪う。
■エムバペが2分間で2得点
完全なアルゼンチンペース。フランスのディディエ・デシャン監督はこの流れを断ち切るため“荒療治”を行う。まずは41分、ここまでフランスの攻撃をけん引してきたFW2人、オリヴィエ・ジルーとウスマン・デンベレを下げ、マルクス・テュラムとランダル・コロ・ムアニに交代。そして71分には、今大会無得点ながら“影のMVP”と言われていたFWアントワーヌ・グリーズマンを下げ、MFエドゥアルド・カマヴィンガをピッチに送り出す。
しかし試合は一進一退、スコアは動かず。フランスの2点ビハインドで迎えた80分、突然試合が動き出す。フランスはコロ・ムアニがPKを獲得すると、絶対的エースのFWキリアン・エムバペがPKを成功して1点差とする。すると直後の81分にエムバペが得点。豪快なボレーシュートをゴールネットに突き刺した。試合は2-2のまま90分間を終了。決勝は前後半15分ずつの延長戦に突入した。
■延長後半、両エースが得点
延長前半は両チーム無得点。そして迎えた109分、アルゼンチンは7分前に交代出場したFWラウタロ・マルティネスが右サイドを駆け上がりシュート。このシュートはフランスGKウーゴ・ロリスにはじかれるも、最後はメッシが押し込む。副審はフラッグを掲げたが、VARおよび主審の判定はオンサイド。アルゼンチンが勝ち越しに成功する。
対するフランスは115分、エムバペのシュートが相手DFのハンドリングを誘い、PKを獲得。これを自ら沈めて同点とする。その後、両チームにチャンスが訪れるも、両GKが好セーブ。試合は120分の戦いを終え、PK戦での決着となる。なお、この時点でエムバペが8得点で得点王に輝いた。
■運命のPK戦、勝者は?
PK戦はエムバペとメッシが1人目を務めて成功。先攻のフランスは2人目、GKエミリアーノ・マルティネスのセーブにより失敗。3人目も枠を外す。対するアルゼンチンは4人連続で成功。アルゼンチンがメキシコW杯以来36年ぶり、3度目のW杯優勝を達成した。