鍵山優真が連覇、坂本花織も優勝…女子は日本人で表彰台独占丨フィギュアスケートGPシリーズNHK杯2024

フィギュアスケートGPシリーズ第4戦のNHK杯は11月9日、各種目後半を実施。男子は鍵山優真が連覇を達成し、壷井達也が3位に入った。女子は坂本花織が1位、千葉百音が2位、青木祐奈が3位と表彰台を独占。ペアの“りくりゅう”三浦璃来/木原龍一は2位だった。

1 執筆者 Olympics.com
Yuma Kagiyama
(©International Skating Union (ISU))

フィギュアスケートのトップ選手が出場するISU(国際スケート連盟)グランプリシリーズの第4戦、NHK杯国際フィギュアスケート競技大会が11月8日に代々木第一体育館(東京都渋谷区)で開幕。大会2日目の9日は各種目の後半が行われた。

2024 NHK杯国際フィギュアスケート競技大会

■男子シングル

男子シングルを制したのは鍵山優真。冒頭の4回転フリップで転倒したが、そこから立て直し4回転トーループ、トリプルトーループのコンビネーションなどを次々と成功させた。前日のショートプログラム(SP)に続いてトップの194.39点を記録し、合計300.09点で大会連覇を達成した。

3位に入ったのはSP3位の壷井達也。ほぼノーミスで演技を終えると、何度も拳を突き上げ大きくガッツポーズを見せた。FSで166.50点、合計251.52点でグランプリシリーズ初となる表彰台入りを果たした。2位は合計264.85点のダニエル・グラスル(イタリア)。

SP2位の三浦佳生は2度の転倒などジャンプに苦戦し、FSでは137.42点。合計240.38点で6位だった。

▼鍵山優真のコメント

フリップ自体は調子が良かったので、失敗してしまったのが悔しい。もちろん悔しいが、それ以外のリカバリー、立て直しの部分で気持ちが強く持てた。そこが成長できたとこなのかと思う。ファイナルを狙う中で、諦めてはいけないという思いもあった。スケーティングの点数やスピンの点数も小さな点数ではあるけど、積み重なって大きな点数につながると思うので、最初から最後まで気をつけた。終盤に足がきつくなってくる中で、全力を出しきれないときはあるけど、手拍子や歓声で背中を押してもらえた。最後のスピン2つはレベルを落としていたので、そこを直していければもっと点数を伸ばしていける。(次戦の)フィンランドではそこを見直して頑張りたい。

■女子シングル

女子シングルは坂本花織が圧巻の演技で優勝。12の要素のうち11個で加点を得る演技に加え、笑顔も飛び出す華麗なパフォーマンスで会場を沸かせた。演技最後のポーズで少しよろめき、悔しそうな表情も。FSのスコアは152.95点、合計では231.88点を獲得し、グランプリファイナル進出も決定した。

2位は千葉百音、3位には青木祐奈が入り、日本人スケーター3選手で表彰台を独占した。千葉は大きなミスなくまとめ、スピンでは高い加点も獲得。合計212.54点をマークした。青木はSPと合わせた合計ええ自己最高となる195.07点。千葉、青木ともにグランプリシリーズ初の表彰台入りとなった。

▼坂本花織のコメント

今日はとにかく楽しんでやろうと挑んだ。ショートよりも落ち着いて、ひとつひとつ完成度が高いものができたと思う。今日の出来には満足。150点を超えられたのはすごく良かったと思うけど、まだフリップの回転不足、ステップが4試合中4試合でレベル3のままなので、次の試合までに改善して、全部いいクオリティーにしたい。

■ペア

SPで首位に立っていた“りくりゅう”三浦璃来/木原龍一はスピンやジャンプのミスで得点を伸ばしきれず、FS2位となる137.55点。合計では209.45点となり、高い完成度でFS142.77点、合計で213.05点を記録したアナスタシア・メチョルキナ/ルカ・ベルラワ(ジョージア)に金メダルを譲った。3位は合計197.44点のエリー・カム/ダニー・オシェイ(アメリカ合衆国)。

“ゆなすみ”こと長岡柚奈/森口澄士は112.15点、合計172.47点の7位で大会を終えた。

▼三浦璃来のコメント

点数的にはスケートアメリカの136点を超えられて良かったと思う。SPは緊張していたが、今日は気持ちを落ち着かせて挑むことができて、気持ちの立て直し方は良かった。

▼木原龍一のコメント

ミスのあとも総崩れすることなく、戻ってこれたことが昨日のショートに続いて良かったと思う。成長したなと思ったが、この2日間で出たミスは順位に響くミスなので、そこは改善したいと。

■アイスダンス

アイスダンスはリズムダンスで首位のマディソン・チョーク/エバン・ベイツ(アメリカ合衆国)がフリーダンスでもトップの129.63点を記録し、合計215.95点で優勝。2位は合計198.97点のクリスティーナ・カレイラ/アンソニー・ポノマレンコ(同)、3位は合計195.52点のアリソン・リード/サウリウス・アンブルレビチウス(リトアニア)だった。

日本から出場の吉田唄菜/森田真沙也は合計161.36点で9位、田中梓沙/西山真瑚が合計151.27点で3位だった。

■日程・放送予定

大会の模様はNHK総合/NHK BSで放送される。

▼1日目:11月8日(金)

12:35~ アイスダンス(リズムダンス)

  • BS:NHK BS(12:30~14:00)

14:35~ ペア(ショートプログラム)

  • 地上波:NHK総合(14:30~16:00)

16:10~ 男子(ショートプログラム)

  • 地上波:NHK総合(16:05~17:57)

19:00~ 女子(ショートプログラム)

  • BS:NHK BS(19:00~19:30)
  • 地上波:NHK総合(19:30~20:45)

▼2日目:11月9日(土)

12:00~ アイスダンス(フリーダンス)

  • BS:NHK BS(12:00~16:00)

14:00~ ペア(フリースケーティング)

  • BS:NHK BS(12:00~16:00)

16:35~ 男子(フリースケーティング)

  • 地上波:NHK総合(16:30~18:45)

19:30~ 女子(フリースケーティング)

  • 地上波:NHK総合(19:30~21:45)

▼3日目:11月10日(日)

13:05 ~ 15:00 エキシビション

  • 地上波:NHK総合(13:05~15:00)

■出場選手

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