連覇が期待されたフィギュアスケート・グランプリ(GP)ファイナルでは調子を合わせることができず3位。全日本選手権3連覇中の坂本花織がファイナルでの反省を生かして全日本選手権に挑む。
今大会は3月に予定されている世界フィギュアスケート選手権の選考も兼ねて行われる。女子シングルで優勝すれば文句なしに世界への切符を掴むことから、世界選手権での4連覇がかかる坂本にとっては、優勝してその座を掴むことが望ましいシナリオだ。
12月19日に行われた公式練習を終えた坂本は、取材陣の質問に答え、「コンディションとか氷の感触はすごく良かったので、このまま試合に臨めるのがすごく楽しみです」とコメント。4連覇に向けて好調な様子を言葉にした。
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坂本花織「山あり谷あり」
坂本はこの日、12月8日終了したGPファイナルからの帰国後のおよそ10日間が、「山あり谷あり」だったことも告白。
「帰国直後に胃腸炎になっちゃって、完全にダウンしてしまって」と話し、「でもそこから逆に疲れを残さずに、いま必要なところを鍛えられたり、改めて体を作り直すことができたので、コンディションはファイナル前より全然いいです」と続けた。
今季の坂本は、まずGPシリーズ第2戦のスケートカナダで優勝し、第4戦のNHK杯では今季世界最高得点(231.88点)を出して優勝。それらの成績で出場を決めたGPファイナルでは、ショートプログラム(SP)のコンビネーションジャンプで転倒するなどして4位発進に。フリープログラム(FP)で挽回を図ったものの、回転不足などが得点に響き、3位で戦いを終えた。
「ファイナルのときに連覇を目標にせずにやってて、やっぱり3位になって悔しくて。去年(のファイナル)は初優勝を目指して勝ち気で挑んで達成できた。その強気で行くというのが今回のファイナルにはちょっと足りなかった」とコメント。
「でもそれが3位の結果が出て気づけた部分でもあるので、全日本ではやっぱり勝ち気で、勝つ気持ちで(いきたい)。人に勝つとか、誰々に勝つっていうよりかは自分に勝つ気持ちでいきたいなと思っています」と4連覇に向けた意気込みを語った。