女子バスケ、パリオリンピック出場権をかけた戦い始まる! ワールドカップの注目選手は?

パリ 2024

東京オリンピックで金メダルを獲得したアメリカ合衆国や銀メダリストの日本をはじめ、12チームがオーストラリア・シドニーに集結! パリオリンピック出場権をかけた最初の戦いがいよいよ始まる。

1 執筆者 Chloe Merrell, Chiaki Nishimura | 公開日:9月15日
FIBA women's world cup trophy
(2022 Getty Images)

9月22日〜10月1日の日程でシドニーで行われる2022年の女子バスケットボール・ワールドカップ。4年に1度行われるこの大会で、過去4大会連続で優勝しているアメリカ合衆国はさらなる栄光をつかむべく、戦いに挑むことだろう。

同チームには、ブレアナ・ステュアートジュエル・ロイドカーレア・コパーなど東京2020の優勝メンバーが名を連ね、優勝歴10度を誇るアメリカ合衆国代表女子チームの輝かしい歴史にさらなる彩りを添えることが予想される。

ワールドカップそしてオリンピック王者のチームUSAに挑むのは、オーストラリア、カナダ、日本、中華人民共和国、大韓民国、マリ、セルビア、フランス、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ベルギー、プエルトリコの11ヶ国。

今大会の優勝チームは、優勝トロフィーのみならずパリ2024オリンピックの出場権も獲得できるだけに、ますます大きな意味を持つことになる。

パリオリンピックの出場枠をかけた最初の大会となる2022年女子ワールドカップのグループ分けと注目選手を紹介しよう!

2022年女子バスケットボール・ワールドカップのグループ分け

女子バスケットボール・ワールドカップは、9月22日〜10月1日の日程で行われる。12チームが出場し、オーストラリアのシドニーの2会場で戦いを繰り広げる。
今年3月に行われた抽選により、参加チームは以下の2つのグループに分かれグループステージを戦う。

グループA

  • ベルギー
  • 中華人民共和国
  • ボスニア・ヘルツェゴビナ
  • プエルトリコ
  • 大韓民国
  • アメリカ合衆国

グループB

  • フランス
  • セルビア
  • 日本
  • マリ
  • カナダ
  • オーストラリア

最初の6日間でグループ総当たり戦が行われ、各グループの上位4チームが準々決勝に進み、準決勝、決勝が続く。決勝は10月1日。

2022年女子バスケットボール・ワールドカップ、注目の選手

ブレアナ・ステュアート(アメリカ合衆国)

ワールドカップでの優勝は10度、オリンピック金メダルは9個という圧倒的な強さを誇るチームUSAは、その伝統のみならず、経験と若さが絶妙にブレンドされた選手層も持つ。

中でも国際舞台での活躍が目覚ましいのが、ブレアナ・ステュアートだ。同国のバスケットボール年間最優秀女子選手賞を3度受賞し、現在シアトル・ストームのフォワードで活躍する28歳のステュアートは、代表選手として圧倒的な記録を残している。

2013年に代表チームに招集されて以来、オリンピックではリオ2016と東京2020を合わせて14勝0敗、ワールドカップでは2014年と2018年で合わせて12勝0敗。チームUSAの優勝に大きく貢献している。

スペインのテネリフェで開催された2018年のワールドカップで、スチュワートは全6試合に先発出場し、最優秀選手賞(MVP)という栄誉を手にした。

また昨年行われた東京2020でもMVPを獲得。日本との決勝戦では、得点14、リバウンド14、アシスト5、スティール4という活躍を見せ、1試合平均では得点が15、リバウンドが10と、ともに2桁台を記録した。

(2021 Getty Images)

ジョンケル・ジョーンズ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)

最高の女子バスケットボール選手と称えられるジョンケル・ジョーンズと彼女の経歴は、シドニーでスポットライトを浴びることだろう。

現在、コネチカット・サンで2022年のWNBAファイナルを戦っているバハマ生まれのジョーンズは、二重国籍を取得し、2019年にボスニア・ヘルツェゴビナ代表としてプレーし始め、以来、同チームの運命を大きく変えた。

ジョーンズが入ったことで、ボスニア・ヘルツェゴビナは同国史上初めてユーロバスケットとワールドカップの両方に出場し、数々のドラマを生み出している。

今年2月に行われたワールドカップ予選でオリンピック銀メダリストの日本と対戦した際に、ジョーンズは36点をあげ、リバウンドでは23を記録し、ボスニア・ヘルツェゴビナの勝利(87-82)に大きく貢献した。

(2022 Getty Images)

ローレン・ジャクソン(オーストラリア)

2006年の大会を制し、2018年大会では準優勝を果たしたオーストラリアは、母国開催という優位性を生かして、表彰台の頂点に立つことを狙っているだろう。

代表メンバーの中でも**ローレン・ジャクソン**の復帰は重要な意味を持つ。WNBA殿堂入りを果たした41歳のジャクソンを招集したのはヘッドコーチのサンディ・ブロンデッロで、ジャクソンにとって5度目のFIBAワールドカップ・メンバー選出となる。

ジャクソンはシアトル・ストームのセンターとしてWNBAで2度優勝し(2004年、2010年)、オーストラリア、スペイン、ロシアではリーグ優勝、WNBAでのMVP受賞歴は4回を誇る。さらにオリンピックでは銀メダルを3つと銅メダルを1つを獲得している。

継続的な膝の怪我によって選手生命が脅かされ、2016年に引退。引退後、ふたりの息子を出産し、競技に復帰した。

(2012 Getty Images)

髙田真希(日本)

東京オリンピックにおいて、日本はバスケ史上初の銀メダルを獲得。その大黒柱としてチームを支えたのが東京2020でキャプテンを務め、今回のワールドカップでもチームを率いる33歳の髙田真希である。

高田は2008年にデンソーアイリスに加入し、新人王を獲得。2009年から日本代表で活躍し、リオ2016ではチームのベスト8に貢献。2018年からキャプテンを務めている。

東京2020では日本は決勝でアメリカ合衆国と対戦し、75-90で敗北したが、髙田は先発出場してチーム最多の17得点をあげるなどリーダーシップを発揮した。

日本勢は2月に行われたワールドカップ予選で、カナダおよびボスニア・ヘルツェゴビナと対戦し、1勝1敗。ベラルーシの参加取りやめにより、カナダ、日本、ボスニア・ヘルツェゴビナの本戦出場が決まった。

2022年女子バスケットボール・ワールドカップの日本戦の日程

9月22日〜10月1日の大会期間中、グループBの日本代表は9月22日のマリ戦を皮切りに、9月23日にセルビア9月25日にカナダ9月26日にフランス9月27日にオーストラリアとグループステージを戦う。

準々決勝は9月29日に予定され、9月30日に準決勝、10月1日に決勝、3位決定戦が続く。

以下すべて日本時間。

グループステージ

  • 9月22日(木)13:00 - 日本 vs マリ
  • 9月23日(金)11:00 - セルビア vs 日本
  • 9月25日(日)19:30 - 日本 vs カナダ
  • 9月26日(月)15:00 - フランス vs 日本
  • 9月27日(火)19:30 - オーストラリア vs 日本

決勝トーナメント

  • 9月29日(木)11:00、13:30、17:00、19:30 - 準々決勝
  • 9月30日(金)16:00、18:30 - 準決勝
  • 10月1日(土)12:00 - 3位決定戦 15:00 - 決勝

過去5大会のFIBA女子ワールドカップの優勝チームと日本チームの成績

2018年 – アメリカ合衆国(日本はベスト8進出決定戦で敗退)

2014年 – アメリカ合衆国(日本は予選ラウンド敗退で14位)

2010年 – アメリカ合衆国(日本は2次ラウンド敗退で10位)

2006年 – オーストラリア(日本は出場権獲得ならず)

2002年 – アメリカ合衆国(日本は1次ラウンド敗退で13位)

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