イギリスの首都で、現地時間10月2日に開催された「ロンドンマラソン2022」において、女子のエリート部門に出場した細田あい(エディオン)が、パーソナルベストを2分44秒上回る、2時間21分42秒でゴールし、日本人最高の9位に入った。
自己ベスト更新
細田にとって、このロンドンマラソン2022は、海外で初めて出場するマラソン大会であった。今年の3月に行われた「名古屋ウィメンズマラソン2022」で、細田は自己新記録となる2時間24分26秒で4位入賞。パリ2024を目指して活動を続ける細田は、国際大会デビューのロンドンマラソンで、およそ半年前に記録したばかりのパーソナルベストを2分44秒上回る、2時間21分42秒でゴールし、女子のエリート部門で日本人最高の9位に入った。
また、細田のこのタイムは、日本女子マラソンの歴代ベスト8位の記録にもなった。
女子のエリート部門の優勝は、エチオピア代表のヤレムゼルフ・エフアラウで、タイムは2時間17分25秒だった。また、細田とともに、日本より出場した岩出玲亜(デンソー)は、25km過ぎ付近で棄権している。
男子はTokyo銀が優勝
男子のエリート部門では、東京2020男子マラソンで銀メダルに輝くアモス・キプルト(ケニア)が、2時間4分39秒で、ロンドンマラソン初出場にして初優勝を成し遂げた。
「今回、このような素晴らしい大会に招待いただいて、しかも世界的に有名なロンドンマラソンで優勝できて幸せです」
このロンドンマラソンには、先週末(9月25日)に行われた「ベルリンマラソン2022」において、世界記録(2:01:09)を打ち立てたエリウド・キプチョゲ(ケニア)が、現地コースで試合の様子を観戦していた。
「エリウドは、みんなにインスピレーションを与えてくれる特別な存在です。マラソン界で記録を打ち立て続けるレジェンドです。彼は別次元にいるけれど、僕にとってはメンターでもあります」
「彼が歩んできた足跡を、僕が引き継いでいきたい」
- アモス・キプルト、Olympics.com英語版記事より
男子エリート部門の日本勢では、二岡康平(中電工)が11位(2:14:18)、岡本直己(中国電力)が13位(2:15:05)、相葉直紀(中電工)が18位(2:22:45)となっている。
ロンドンマラソンはワールドアスレティクス(WA)が公認するロードレースで、最も高いグレードであるエリートプラチナに認定されている大会である。2022年は東京マラソン、名古屋ウィメンズマラソン、ベルリンマラソンなどを含む、12のマラソン大会がエリートプラチナに認定されている。
ロンドンマラソンは1981年に誕生し、今年の開催で42回目を数え、参加者は40,000人以上を見込んでいる。
例年、ロンドンマラソンは4月に開催されていたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、今大会を含む直近3大会は10月開催となっていた。なお、次年の大会は従来の春開催へと戻り、2023年4月23日(日)に実施することが発表された。