英リバプールで開催中の世界体操競技選手権が残り2日となった11月5日、種目別の男子ゆか決勝が行われ、橋本大輝が銀メダル、土井陵輔が銅メダルに輝いた。また続いて行われた女子跳馬の決勝で、宮田笙子が5位となった。
予選の上位8選手によって行われる種目別決勝。男子ゆか種目では、10月31日に行われた予選で土井が予選2位、橋本が同7位となり、同学年コンビが決勝に出場した。
2番目に演技を行った土井は、予選および団体決勝のスコアよりもわずかに低い14.266点。その後、2019年の世界選手権の種目別ゆかで優勝したカルロス・ユーロ(フィリピン)らが転倒するなどしてスコアが伸びない中、地元ファンの大きな声援を後押しに、ジャーニ・レジーニ・モラン(英国)が14.533点をマークした。
ゆかの最後に橋本が登場。前日に個人総合で金メダルを獲得した世界王者の名がアナウンスされると会場からは声援が上がり、橋本はその演技で観客を魅了し、14.500点を叩き出した。得点はレジーニ・モランにわずか0.033点およばず2位。橋本は今大会3つ目のメダルを獲得した。またこの結果により、土井の銅メダルが確定した。
橋本は試合後、「今日はリラックスでき、その結果が銀メダルだと思います。ゆかで初めてのメダルだったので嬉しいです」とし、「明日(の種目別・鉄棒の決勝)にもつながったと思います」とコメント。また明日の鉄棒決勝に向けては「着地をしっかり決めて、2022年の世界体操を締めくくりたいと思います」と語った。
一方、男子ゆか決勝に続いて、女子跳馬の決勝が行われ、予選7位で通過した宮田が登場。
女子団体総合で金メダルを獲得したアメリカ合衆国のジェード・キャリーが6番目に演技を行い、1本目でこの日最高の14.733点を記録。2本目で14.300点をマークし、平均14.516点で暫定1位。最後に登場した宮田は1本目で14.066点、2本目で13.933点となり、この結果によりキャリーの優勝が決まった。宮田は平均13.999点で5位。自身のパフォーマンスに納得した様子だった宮田は、笑顔で跳馬の決勝を締めくくった。
男子ゆか決勝の結果
- ジャーニ・レジーニ・モラン(英国)14.533
- 橋本大輝 14.500
- 土井陵輔 14.266
- ベンジャミン・オスベルガー(フランス)14.233
- ニコラ・バルトリニ(イタリア)14.233
- リュ・ソンヒョン(大韓民国)14.200
- カルロス・ユーロ(フィリピン)13.300
- ミラド・カリミ(カザフスタン)12.100
女子跳馬決勝の結果
- ジェード・キャリー(アメリカ合衆国)14.516
- ジョーダン・チャイルズ(アメリカ合衆国)14.350
- コリーヌ・ドビヤール(フランス)14.166
- エルサベス・ブラック(カナダ)14.116
- 宮田笙子 13.999
- リサ・ファレン(ベルギー)13.733
- イェオ・セジョン(大韓民国)13.349
- リヒエ・ラズ(イスラエル)12.599