【フィギュアスケート】世界選手権:女子シングル世界一に挑む坂本花織、樋口新葉…ライバルとなるのは?

文: オリンピックチャンネル編集部
写真: Getty Images

4年に1度の特別なシーズンの締めくくり。フランス・モンペリエで現地時間3月21日(競技開始は23日)から、ISU(国際スケート連盟)世界フィギュアスケート選手権が開催される。北京2022で得た手応えや教訓を活かし、参加する全ての選手が今季最後にして最高のパフォーマンスを披露してくれるに違いない。

新たな世界一の座に最も近い場所にいるのが、日本の坂本花織だ。2度目のオリンピックで日本史上初の団体戦メダルに貢献し、さらに個人戦でも銅メダルを獲得。ショートプログラム(SP)、フリースケーティング(FS)ともに完璧に近い滑りで自己ベストを更新。日本女子フィギュアスケートとしては3大会ぶり4人目のオリンピックメダリストとなった。

特にFSで、坂本の滑りは光り輝いた。4回転や3回転半という高難度ジャンプこそ跳ばないものの、スピードも幅もある大きなジャンプは確実に高得点を導き出した。演技構成点の「スケーティングスキル」は参加者全員の中で最高の評価。何より、解釈の難しい楽曲「ウーマン」を、成熟した1人の女性として見事に演じきった。

素晴らしい経験を積み、大舞台での自信を積み上げたのは、坂本だけではない。樋口新葉もまた、北京2022で大きな飛躍を遂げた。生まれて初めてのオリンピックを、やはり団体戦のメダルからスタートさせた樋口は、個人戦ではSP、FSともに3回転アクセルを決める。これは北京2022では女子唯一であり、歴史上でも3人目の快挙だった。SPでは思ったように得点が伸びなかったものの、FSの「ライオン・キング」では会場に興奮の渦を巻き起こすような、生き生きとした演技を披露。総合得点で自己ベストを塗り替え、5位に入賞している。

オリンピックで思い通りの演技ができず、悔し涙を流した河辺愛菜は、必ずや好演技で雪辱を果たしてくれるに違いない。北京2022ではジャンプの不振に悩まされたが、感覚を取り戻して3回転アクセルを決めることができれば、上位入りの可能性は十分にある。

オリンピックシーズンの終わりの世界選手権は、4年前に樋口が表彰台へ駆け上がったように、たくさんのうれしいサプライズが待っている。つまりそれは、今大会の主役が日本勢だけでないことを意味する。

今季ISUグランプリシリーズや欧州選手権で高いパフォーマンスを見せてきたルナ・ヘンドリックス(ベルギー)は、間違いなくその筆頭に挙げられる。北京2022では期待と重圧とで硬くなり、ミスを連発して8位と伸び悩んだからこそ、モンペリエでは持ち前のゴージャスな演技をクリーンに披露してほしい。

美しいステップやスケーティングで目を引く大韓民国のユ・ヨンも、2020年四大陸選手権で、坂本や樋口を上回り2位に入った実力者。今季は3回転アクセルに少々苦しんでいるものの、着実なパフォーマンスを実現することさえできれば、表彰台も見えてくる。またイ・ヘイン(韓国)も、今年の四大陸選手権で銀メダルを獲得するなど、実力の高さは証明済みだ。

15年ほど前までは世界チャンピオン輩出の常連国ながら、2016年以来メダルから遠ざかっているアメリカ合衆国勢も、久しぶりの表彰台を果たせるかもしれない。過去2度の世界選手権をいずれも4位で終えたカレン・チェンにとっては、絶好のチャンスとなる。2年前の世界ジュニア選手権で3位に入り、シニアの世界選手権は初挑戦という伸び盛りの16歳アリサ・リウも、年頭の全米選手権で過去95年間での最年長の優勝を果たした25歳マライア・ベルも、最高の演技で素晴らしかった1年を締めくくりたい。

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