柔道グランドスラム大阪は22日に大会初日が行われ、日本勢は男子60kg級の高藤直寿、男子66kg級の阿部一二三、女子48kg級の渡名喜風南、女子57kg級の玉置桃が金メダルを獲得した。今大会優勝すれば東京五輪内定が決定的だった女子52kg級の阿部詩は決勝で敗れ、準優勝に終わった。
この日、東京五輪内定に王手を掛けたのは2人。8月の世界柔道を制した男子66kg級の丸山城心郎は、決勝で最大のライバルである阿部一二三と対戦。兄妹での五輪出場に注目が集まる阿部は、世界柔道の準決勝で丸山に敗れ、銅メダルに終わった。ここで負ければ、丸山の東京五輪内定が事実上決定するだけに、試合は2人の意地がぶつかり合う試合となった。
ともに決め手に欠き、試合は延長戦に突入。延長戦も3分30秒に迫ろうかというところで、丸山が仕掛けたところで阿部が返し、技ありを奪って優勝を決め、丸山の東京五輪内定を阻止した。
妹・阿部詩も8月の世界柔道で優勝を果たしており、今大会で優勝すれば事実上内定が決まるという状況で、順当に決勝まで勝ち進む。しかし、アマンディーヌ・ブシャール(フランス)に技ありで敗れ、優勝はならず。
丸山、阿部詩の東京五輪内定は2月以降に持ち越しとなった。
男子60kg級では、永山竜樹を決勝で破った高藤直寿が優勝を飾り、女子48kg級では、ユリア・フィゲロア(スペイン)を一本勝ちで下した渡名喜風南が金メダル。女子57kg級でも玉置桃が優勝し、大会初日は5階級のうち4階級で日本勢が金メダルを獲得する結果となった。