2月20日、名古屋ウィメンズマラソン2020(3月8日開催)実行委員会は、「エリートの部」と「ホイールチェアマラソン」のみを開催すると大会公式サイト上で発表した。新型コロナウイルスによる感染拡大を受け、一般ランナーによる参加は中止される。3月1日の東京マラソンでも、同様に一般ランナーの参加が見送られた。
新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)について、名古屋ウィメンズマラソン実行委員会では関係機関と協議を重ねながら対策の検討を重ねてきたが、ランナーが安心して大会に参加することは困難だと判断したと説明している。また名古屋ウィメンズマラソン2020に参加を予定していた方を対象に、以下の措置を行う。
- 参加料の返金は行わず、2021年大会の出走権は付与されない。
- 一般ランナーには参加賞(チャリティーエントリーはチャリティーTシャツも)を送る。
- オンラインマラソンを行い、完走したランナーには2020年大会オリジナルペンダント等の完走賞とオンライン版完走証を参加賞と共に送る。
※オンラインマラソン:専用スマートフォンアプリを使用し、実際の距離を走るマラソンイベント。場所を選ばずにどこからでも参加することができる。世界各国から参加するランナーの環境を考え、開催期間・ルールなど実施詳細は検討中。3月2日までに登録方法含め、詳細が案内される。名古屋ウィメンズマラソン2020一般の部、名古屋シティマラソン2020にエントリーしたランナーのみが参加できる。
名古屋ウィメンズマラソンはTokyo 2020(東京五輪)の日本代表選考レース、マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジ女子第3戦を兼ねている。
「エリートレース」に関する情報→**名古屋ウィメンズマラソン招待選手発表:東京五輪代表最終切符をかけて福士加代子、一山麻緒らが出場**
■名古屋ウィメンズマラソンについて
ナゴヤドームを発着として行われる女子マラソンで、オリンピックや世界陸上のマラソン代表選考会としての歴史も持つ。アップダウンが少なく、好記録を狙えるレースとしても知られる。2012年の第1回大会には13114人がレースに出走し、世界最大の女子マラソンとして「ギネス世界記録」に認定された。2013年以降、毎年記録を更新し続け、2018年大会の21915人がギネス世界記録となっている。
■MGCファイナルチャレンジについて
東京五輪におけるマラソン種目で、日本は男女とも出場3枠を確保。そのうち2枠は、2019年9月に開催されたMGCで決定。残り1枠は、日本代表選考レース「MGCファイナルチャレンジ」で設定記録を上回り、最も速いタイムを出した選手に内定が与えられる。
MGC設定記録
- 男子:2時間05分49秒
- 女子:2時間22分22秒
■女子マラソンの日本代表選手選考
各国陸上連盟は各種目最大3名まで出場枠を与えられ、出場選手を決定する。男女ともに3枠を与えられている日本は、マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)、MGCファイナルチャレンジの2段階で代表を選出する。
MGCの上位2選手は代表内定となる。3人目は、MGCファイナルチャレンジ3大会において、設定記録(2時間22分22秒)を突破した記録最上位の選手。
1: マラソングランドチャンピオンシップ(MGC、2019年9月15日)
- 優勝者:前田穂南(内定)
- 準優勝者:鈴木亜由子(内定)
- 3位:小原怜
2: MGCファイナルチャレンジ
- 第5回さいたま国際マラソン(2019年12月8日)/設定記録突破選手なし
- 第39回大阪国際女子マラソン(2020年1月26日)/松田瑞生(2時間21分47秒)
- 名古屋ウィメンズマラソン2020(2020年3月8日)
名古屋ウィメンズマラソンで松田の記録(2時間21分47秒)を上回る選手が出ない場合、松田が東京五輪代表に内定する。