World Baseball Classic2023(ワールドベースボールクラシック/WBC)に出場している野球日本代表・侍ジャパンは現地時間3月21日、アメリカ合衆国フロリダ州マイアミのローンデポ・パークにて行われる決勝でアメリカ代表と対戦。ここでは同試合を展望する。
■日程・放送予定
日本時間3月22日8:00開始(ローンデポ・パーク)
アメリカ vs 日本
- 地上波:テレビ朝日系列
- ネット:Prime Video
■準決勝回顧
日本 6x-5 メキシコ
日本にとっては苦しい展開となったメキシコ代表との準決勝。日本打線がパトリック・サンドバルを攻めあぐねる中、先発の佐々木朗希が4回に3点先制を許す。だが7回に吉田正尚の3ランホームランで同点。それでも直後の8回に2点を失い再びビハインドを追うが、日本は諦めない。1点ビハインドの9回裏にノーアウト1,2塁から村上宗隆がセンターオーバーのサヨナラ2点タイムリーツーベースヒットを放ち、メキシコに6‐5で競り勝った。
今大会初めての接戦を強いられた日本だが、不振にあえいでいた村上宗隆にサヨナラ打が飛び出した。勢いがつく白星で決勝への切符を手にしており、3大会ぶり3度目の優勝へ突き進む。
アメリカ 14-2 キューバ
1次ラウンド、準々決勝では難しい試合展開が多かったものの、アメリカが準決勝で本領を発揮した。重量打線が火を噴き、4本塁打含む14得点の大勝。投手陣も2失点と安定したパフォーマンスで、キューバ代表を大差で下した。
タレント軍団のディフェンディングチャンピオンが状態を上げてきており、日本に立ちはだかる。
■決勝展望
日本の栗山英樹監督は準決勝の直後、決勝の先発投手には今永昇太を指名。日本球界を代表する左腕がアメリカ打線に立ち向かう。ブルペンにはダルビッシュ有が待機。さらにアメリカの地ではマウンドに上がらないと予想されていた大谷翔平も、準決勝後のインタビューではリリーフ登板の可能性を否定しなかった。WBC決勝の舞台で「二刀流」が実現するか、さらにリードした場面で大谷にマウンドを託すことができるか注目だ。
大谷はバッティングも好調をキープしている。3番を打ち、ここまで打率.450、1本塁打、8打点。準決勝でも2安打。9回裏の先頭で迎えた最終打席では、サヨナラの口火を切る二塁打で出塁している。投打で闘志を表に出す姿も印象的で、文字通りチームを牽引している。
大会途中から4番に座る吉田正尚もここまで13打点と、打線の軸として大活躍。準決勝では値千金の同点3ランホームランでチームを救った。今大会苦しんでいた5番の村上宗隆は、準決勝で殊勲のサヨナラヒット。これ以上ない形でチームに貢献しており、復調のきっかけを掴むには十分の一打だった。日本はその他の打者も機能しており、クリーンアップにチャンスで回すことが得点のカギとなるだろう。
対するアメリカ。もちろんMLBのスター選手をずらりと並べ、今大会一の戦力と言ってもよいだろう。その中でも打線の中心はキャプテンも務めるマイク・トラウト。アメリカは1次ラウンドで苦しんだものの、コロンビア代表との最終戦でトラウトが3打点の活躍を見せチームを救った。
全選手要警戒ではあるものの、特に注意したいのが9番を打つトレイ・ターナーだ。準々決勝のベネズエラ代表戦で逆転満塁ホームラン。準決勝では2ホーマーの大活躍で、チームを大勝に導いた。ここまで4本塁打と「恐怖の9番」として存在感を発揮。日本の投手陣は、好調のターナーを警戒したい。
決勝の舞台はアメリカ合衆国フロリダ州マイアミ。会場はアメリカのファンで埋め尽くされることが予想される。日本は完全アウェイの中、3大会ぶりの優勝を勝ち取ることはできるだろうか。「野球世界一」を懸けた一戦は、日本時間22日午前8時プレーボールだ。