日本オリンピック委員会(JOC)は北京2022冬季オリンピック閉幕に際し、日本代表「TEAM JAPAN」45選手のコメントを発表。スキージャンプの髙梨沙羅は「最後の最後まで支えて続けてくれたチームメイトとスタッフの方々、温かく優しい言葉で励ましてくれた各国・地域の選手・スタッフ、皆さんに本当に助けられました」と感謝を述べた。女子個人ノーマルヒル、混合団体で4位とあと一歩メダルに届かなかったが、「スキージャンプという素晴らしい競技の場に立つために、現状を鑑みて前進していきたい」と前を見据えている。
また、伊藤有希、勢藤優花、岩渕香里もコメントを発表。伊藤は「過去最多のメダルを獲得したTEAM JAPANに、4年後のミラノ・コルティナダンペッツォ冬季オリンピックでは私も貢献できるよう、精いっぱい精進したいと思います」と今後への意気込みを語った。
髙梨沙羅
「TEAM JAPANを応援してくださる全ての方々を失望させる結果になりましたが、選手やチーム同士、関係者、応援してくださっているたくさんの方々が純粋に喜び合えるスキージャンプという素晴らしい競技の場に立つために、現状を鑑みて前進していきたいと考えています。また、最後の最後まで支えて続けてくれたチームメイトとスタッフの方々、温かく優しい言葉で励ましてくれた各国・地域の選手・スタッフ、皆さんに本当に助けられました」
勢藤優花
「今回のオリンピックは8位入賞、男女混合団体戦へのメンバー入りを目標としてやってきていたので、目標が達成できずとても悔しい思いです。コロナ禍で計画通りに進めることが難しい状況でしたが、その状況の把握と判断を考えて、もう少し準備ができたのではないかと思い少し後悔しています。オリンピックまでの4年間の準備期間でたくさんジャンプと向き合い行動に移せた事は、競技以外でも糧となる貴重な経験をする事ができました。努力しても必ず成功するとは限りませんが、その努力や行動によって私自身の人間力の成長はできたと感じています。私は自国や他国・地域のライバル選手を見て、自分自身の成長につなげてきました。そこで最後まで自信を持って試合に臨む事の大切さ、最後まで諦めずにやり抜くことの重要さを学べた気がします。オリンピック・パラリンピックが競技の全てではありませんが、この舞台は多くのアスリートたち、子供たちの夢の舞台です。この先、私も多くのアスリートやチームスタッフと同様に、覚悟を持って挑んできた一人として、経験・体験したことを多くの人に発信できたらと思っています」
岩渕香里
「目標にしていた結果には届かず、内容も満足のできる大会にはできませんでしたが、4年前の平昌冬季オリンピックとは違う成長した自分で自信を持ってスタートに立つことができました。今回は基本に忠実になれず焦った結果が、納得のいかない内容を作ってしまったと思います。それと同時に、どの競技を見ていても現状維持では振り落とされてしまう厳しさを感じ、基本の先に進化がある事が改めて分かりました。競技はもちろんのこと競技外においても、現状に満足せず日々前進していきたいと思います。前回の平昌冬季オリンピックから4年間、私はどんな道を選択するかより、選択した道をどう歩いていくかの方が重要だと考え進んできました。北京オリンピックが終わり、『これで良かったのかな?』ではなくこれで良かったんだと心の底から思うことができています。ここまで来ないと分からなかった経験ができた北京冬季オリンピックは、私の人生に大きな影響を与えてくれました。競技生活で示した、示させていただいた道しるべは、私の今後の人生においても大きな財産となります」
伊藤有希
「北京冬季オリンピックでは、パンデミックの中でも私たちアスリートが安全で安心して競技に集中できる環境、私たちが自信を持って試合に挑める環境を整えていただいたJOC、NFの皆様、関係者の方々の想いは私たちに自信をくれ、最後まで目標を示していただいたことに感謝の気持ちでいっぱいです。直接会場での応援が難しく、人との対面での関わりが少なかった分、人の想いを多く感じたオリンピックでした。皆様からの気持ちを感じ、北京の地で飛ばせていただきました。私自身は成績を残す事ができず申し訳ありませんが、過去最多のメダルを獲得したTEAM JAPANに、4年後のミラノ・コルティナダンペッツォ冬季オリンピックでは私も貢献できるよう、精いっぱい精進したいと思います」