2022年3月から4月にかけて行われたテニスのWTA1000マイアミ・オープンで、2021年2月の全豪オープン以来、1年2ヶ月ぶりに決勝の舞台に戻ってきた**大坂なおみ**。
マイアミ・オープン後には「クレーコートのシーズンには真剣に取り組むつもり」と、得意としていないクレーコートへの意気込みを語った大坂。彼女にとってクレーシーズンの初戦となり、全仏オープンの前哨戦に位置付けられるWTA1000ムチュア・マドリード・オープンの本戦が、4月28日に始まる。
前日のメディア対応で大坂は、大会までの1週間、マヨルカでクレー対策に励んだことを報道陣に明かした。
全仏オープンの前哨戦
大坂はこれまでにテニスの四大大会グランドスラムを4度制しているが、全豪オープン2度、全米オープン2度といずれもハードコート。大坂が昨年メンタルヘルスを理由に途中棄権した5月の全仏オープン(クレー)や6月のウィンブルドン選手権(芝)では持ち味を発揮できていない。
クレーコートで行われるマドリード・オープンでは、2016年以来、2018年、2019年、2021年と計4回プレーしており、2019年に準々決勝に進出した1度を除いて、1回戦あるいは2回戦で敗れている。全仏オープンでも最高で3回戦進出という成績だ。
大坂はクレー対策として新しいアプローチを取り入れていることを明かし、さらに「クレーキング」と称される**ラファエル・ナダル**の動きを見て学び、「彼の動きをひとつ取り入れようと、練習しています。うまくいくか、まったくダメかのどちらかだと思う」と冗談混じりに語ると、「でも、練習してきているので、いい感じになると思う」と付け加えた。
今回のマドリード・オープンでは、4月29日の1回戦で、イスタンブール・オープンでWTAツアー初優勝を遂げ、今大会の予選を勝ち抜いてきたアナスタシア・ポタポワと対戦予定。順当に行けば2回戦でアナスタシア・パブリュチェンコワ、3回戦で第4シードのマリア・サッカリと当たることになる。
「これまでと比べても、(今は)失敗を受け入れようとしています。なので、自分を追い詰めることはしません」とし、たとえミスをしたとしても、「自分に対して怒らないように言い聞かせています」と語った大坂。世界トップアスリートとして今大会、そしてこれから続くグランドスラムでの活躍に期待が寄せられるが、大坂は地に足をつけ、自分のプレーに集中する。
「まずは目の前の大会で勝つこと。もちろん全仏オープンまで勝ち続けたいし、マドリードあるいはローマ(次戦のイタリア国際)でも準決勝に進出して、できれば優勝したい。だけど、まずは小さな目標を立ててみます」
「少なくとも週に1度はセラピストと話をしています。自分の感覚に合わないことが起きても受け入れて、ベストを尽くすことに集中しようと思っています」
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