北京2022冬季オリンピックの大会6日目となる2月10日、スノーボード女子ハーフパイプ決勝が行なわれた。
昨日(2月9日)の予選を勝ち抜いた上位12名が出場した決勝競技では、各選手3回のラン(滑走)を行ない、その内のベストスコアでメダルが争われた。
そのなかで、日本の冨田せなが、1本目から好調な滑りを披露して86.00をマーク、暫定2位につく。また、2本目のランでも、自身の1本目を上回るスコア88.25を記録する。しかし、ケラルト・カステリェト(スペイン)が、90点を超える演技を披露し、3位に順位を落としてしまう。最終ランの3本目では、他のライバルたちが猛追するも、冨田はそのまま逃げ切って、銅メダル獲得となった。
冨田せな銅メダル確定後のインタビュー:
「とっても幸せです。3位になれると思っていなかったので」
「(決勝のプレッシャーは?)プレッシャーはなかったです」
冨田は、平昌2018では同種目8位入賞を果たしており、北京2022は2度目のオリンピック。2022年1月に行なわれたXゲームズで優勝しており、その圧倒的なパーフォマンス能力で、世界から注目されていた。なお、スノーボード女子ハーフパイプでは、日本初のメダル獲得となる。
せなの妹で同じく決勝に出場していた冨田るきは、1本目と2本目で転倒してしまう。しかしながら、最終ランでクリーンな滑りを見せ、80.50を獲得し、5位入賞を果たした。
また、予選2位通過の小野光希は、1本目でやや抑え気味の滑りでまとめ、71.50を記録したものの、2本目で激しく転倒。最終ランでは、用意していた大技のルーティンで逆転を狙ったのだが、中盤で転倒してしまい、最終9位に終わった。
小野光希インタビュー(一部、英語での回答を翻訳):
「すごく残念です。自分の滑りができなかったので。でも、この舞台に立てて、本当に幸せです。次の4年に向けて、またがんばります」
「2本目のアクシデントの恐怖から立ち直れたけど、最後のランで決めきれなかったのは、自分の気持ちの弱さが出てしまったのかなと思います」
「まずは一番に感謝を伝えたくて。それを滑りで表現できたらよかったんですけど。また、それは今度にして、まずは本当に支えてくれた人たちと、家族と、友達と、応援してくださる方々に、本当に感謝を伝えたいです」
「次の4年間に向けて、今よりもっと難しい技を覚えて、次こそはメダルをとれるように、また4年間がんばっていきたいと思います」
予選1位で通過していた平昌2018金メダリストのクロエ・キム(アメリカ合衆国)が、1本目のランで94.00というハイスコアをいきなり叩き出し、会場を沸かせる。他の選手もそのスコアを目指して様々なトリックを仕掛けるが、なかなか上回ることができない。この結果、自身の最終ランを待たずして、キムのオリンピック2連覇が決まった。なお、女子ハーフパイプで2大会連続の金メダルは、これが初の快挙となる。
この種目のメダリスト / ベストスコアは、以下の通り:
金 クロエ・キム(アメリカ合衆国)/ 94.00
銀 ケラルト・カステリェト(スペイン)/ 90.25
銅 冨田せな(日本)/ 88.25
その他、日本人選手の成績 / ベストスコアは以下の通り。
冨田るき 5位/ 80.50
小野光希 9位/ 71.50