小林陵侑、スキージャンプ・ワールドカップの戦績とオリンピック・プレシーズンの国際大会日程

2026年2月6日〜22日に行われる冬季オリンピック、ミラノ・コルティナ2026を来季に控える2024/2025シーズンで、オリンピック金メダリストの小林陵侑がどんな活躍を見せるのか。主要国際大会の日程をチェックしよう!

2 執筆者 Chiaki Nishimura
Ryoyu Kobayashi
(2024 Getty Images)

小林陵侑が今年もスキージャンプのワールドカップでの連戦をスタートさせる。

北京2022オリンピックのスキージャンプ男子ノーマルヒルで金メダル、ラージヒルで銀メダルを獲得した28歳の小林は、そのシーズンのワールドカップで年間総合優勝を果たし、翌シーズン終了後の2023年4月、高校卒業後から所属していた土屋ホームを退職して独立。日本スキージャンプ界を「底上げ」するという目標が小林の背中を押した。

昨季はシーズン序盤の2カ月こそ苦戦したものの、年末年始のスキージャンプ週間(フォーヒルズトーナメント)で自身3度目の優勝。ワールドカップ終了後の2024年4月には地元岩手県で子どもたちにジャンプの楽しさを伝えるイベント開催するなど活動の幅を広げ、さらにその直後にはアイスランドの特設ジャンプ台で前人未到の記録に挑戦し、291mの大ジャンプを達成した。FISワールドカップとは異なるコンディションの中での記録であることから国際スキー・スノーボード連盟(FIS)公認記録とはならなかったものの、シュテファン・クラフト(オーストリア)が2017年に記録した現在の公式の世界記録(253.5m)を上回る飛距離でスキージャンプ界を沸かせた。

スキージャンプの楽しさを多くの人に伝えるために、まずは自らが競技を楽しむ小林陵侑は、今季1月上旬までのワールドカップ参戦のための遠征メンバーに名を連ねている。ワールドカップの通算勝利数は32勝(2024年11月15日現在)で、男子選手の中では日本勢トップの歴代8位。2026年2月に控えるミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックのプレシーズンとなる今季、ワールドカップでどこまで勝利数を伸ばすことができるのか、さらには2月に行われる世界選手権に向けてどのようにパフォーマンスを磨いていくのかに注目したい。

FISスキージャンプ・ワールドカップ男子および世界選手権の日程2024/2025

スキージャンプのワールドカップは、例年11月に始まり、各地を転戦して個人戦だけでもおよそ30戦を戦い、3月末に終了する。今季の初戦は11月22日〜24日のノルウェー・リレハンメル大会からスタートする。

2024年11月

  • 11月22日〜24日[男子]ワールドカップ リレハンメル(ノルウェー)
  • 11月29日〜12月1日[男子]ワールドカップ ルカ(フィンランド)

2024年12月

  • 12月6日〜8日[男子]ワールドカップ ヴィスワ(ポーランド)
  • 12月13日〜15日[男子]ワールドカップ ティティゼー・ノイシュタット(ドイツ)
  • 12月21日〜22日[男子]ワールドカップ エンゲルベルク(スイス)
  • 12月29日〜6日[男子]スキージャンプ週間 / フォーヒルトーナメント(ドイツ、オーストリア)
    • 12月29日 ワールドカップ オーバーストドルフ(ドイツ)
    • 1月1日 ワールドカップ ガルミッシュ・パルテンキルヘン(ドイツ)
    • 1月4日 ワールドカップ インスブルック(オーストラリア)
    • 1月6日 ワールドカップ ビショフスホーフェン(オーストラリア)

2025年1月

  • 1月18日〜19日[男子]ワールドカップ ザコパネ(ポーランド)
  • 1月24日〜26日[男子]ワールドカップ オーバーストドルフ(ドイツ)
  • 1月31日〜2月2日[男子]ワールドカップ ヴィリンゲン(ドイツ)

2025年2月

  • 2月6日〜9日[男子]ワールドカップ レークプラシッド(アメリカ合衆国)
  • 2月14日〜16日[男子]ワールドカップ 札幌(日本)
  • 2月27日〜3月8日[男子]FISノルディックスキー世界選手権 トロンヘイム(ノルウェー)

2025年3月

  • 3月12日〜16日[男子]ワールドカップ Raw Airトーナメント
    • 3月13日 ワールドカップ オスロ(ノルウェー)
    • 3月15日〜16日 ワールドカップ ヴィケルスン(ノルウェー)
  • 3月19日〜23日[男子]ワールドカップ ラフティ(フィンランド)
  • 3月27日〜30日[男子]ワールドカップ プラニツァ(スロベニア)

小林陵侑、国際大会の主な戦績

2023/2024シーズン

  • ワールドカップ年間総合 2位
  • スキージャンプ週間 1位
  • ワールドカップ 2勝

2022/2023シーズン

  • 世界選手権 男子ラージヒル2位
  • ワールドカップ年間総合 5位
  • スキージャンプ週間 18位
  • ワールドカップ 3勝

2021/2022シーズン

  • 北京2022オリンピック 男子ノーマルヒル金メダル、男子ラージヒル銀メダル、男子団体5位
  • ワールドカップ年間総合 1位
  • スキージャンプ週間 1位
  • ワールドカップ 8勝

2020/2021シーズン

  • ワールドカップ年間総合 4位
  • スキージャンプ週間 6位
  • ワールドカップ 3勝

2019/2020シーズン

  • ワールドカップ年間総合 3位
  • スキージャンプ週間 4位
  • ワールドカップ 3勝

2018/2019シーズン

  • 世界選手権 団体ラージヒル3位
  • ワールドカップ年間総合 1位
  • スキージャンプ週間 1位 ※史上人目の全勝優勝
  • ワールドカップ 13勝 ※11月のルカ大会で初勝利

2017/2018シーズン

  • 平昌2018オリンピック 男子ノーマルヒル7位、男子ラージヒル10位、男子団体6位
  • ワールドカップ年間総合 24位
  • スキージャンプ週間 22位

2016/2017シーズン

  • スキージャンプ週間 43位

2015/2016シーズン

  • ワールドカップ年間総合 24位
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