WBSCプレミア12前哨戦、チームプレーに対する姿勢を見定める|侍ジャパンシリーズ2024 日本 vs チェコ

WBSCプレミア12の前哨戦となる侍ジャパンシリーズ2024。日本代表・侍ジャパンはチェコ代表と2試合を行う。その見どころを紹介する。

1 執筆者 WATANABE Fumishige/渡辺 文重
WBSC Premier 12
(Getty Images)

世界野球ソフトボール連盟(WBSC)の野球男子世界ランキング上位12チームによるトーナメント大会「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」が11月9日に開幕する。世界ランク1位の日本・侍ジャパンは13日、バンテリンドーム ナゴヤ(愛知県名古屋市)で行われるオーストラリア戦が大会初戦となるが、それに先駆け、強化試合となる「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024 日本 vs チェコ」が9日と10日の両日、バンテリンドームで行われる。

ここでは、日本とチェコの国際強化試合について見どころを紹介しよう。

日本 vs チェコ強化試合 放送予定

  • 地上波:TBS系列(生放送・10日のみ)
  • BS/CS:BS-TBS(地上波とリレー放送・10日のみ)
  • ネット:Prime Video(9日・10日 両日)

過去2回のプレミア12を振り返る

チェコ代表戦は言うまでもなく、第3回WBSCプレミア12の前哨戦となる。まずは過去2回のプレミア12を振り返る。

2015年に行われた第1回で侍ジャパンを率いたのは、福岡ソフトバンクホークスの現指揮官・小久保裕紀監督。大谷翔平(当時北海道日本ハムファイターズ)が先発投手を務めた1次ラウンド初戦で大韓民国に勝利を収めると、1次ラウンド全勝で決勝ラウンドに進出する。準々決勝でプエルトリコ代表戦を破るも、準決勝・韓国戦で黒星。韓国は決勝でアメリカ合衆国代表を下して優勝となった。日本はメキシコ代表との3位決定戦で11-1のコールドゲームを収め、辛うじて面目を保つ結果となっている。

第2回は2019年に開催。日本代表は稲葉篤紀監督(現日本ハム二軍監督)に託された。オープニングラウンド(1次ラウンド)は全勝。スーパーラウンド(2次ラウンド)では米国に黒星を喫するも4勝1敗の首位で決勝に進出する。その対戦相手は韓国。日本は山口俊(当時読売ジャイアンツ、現在は引退)が先発を務めるも初回に3失点を喫する。しかし、その裏に1点を返すと、2回に山田哲人(東京ヤクルトスワローズ)の3ランで逆転に成功。その後も追加点を加え、5-3で勝利を収めた。なお、3位決定戦では、メキシコが米国を下している。

チームプレーに徹せられるか

第1回の日本代表メンバーには、ロサンゼルス・ドジャースの大谷を始め、デトロイト・タイガースの前田健太(当時広島東洋カープ)、サンディエゴ・パドレスの松井裕樹(当時東北楽天ゴールデンイーグルス)らがリストに含まれた。第2回にはシカゴ・カブスの今永昇太(当時横浜DeNAベイスターズ)、鈴木誠也(当時広島東洋)、ドジャースの山本由伸(当時オリックス・バファローズ)、ボストン・レッドソックスの吉田正尚(当時オリックス)など、現在北米プロ野球・MLBでプレーする選手が名を連ねる。

このことから将来MLBでのプレーを希望する選手にとって、プレミア12はアピールの場となる。そもそも十分な結果を出して日本代表に選ばれているため、選手個人の能力が高いことは間違いない。そのため、普段と異なる役割の中でいかにパフォーマンスを発揮できるかが焦点となる。投手であれば、短いイニングや途中からの登板で結果を残せるか。野手であれば、異なるポジションやメンバーでうまく連携できるか、あるいは犠打など、チームプレーに徹せられるか。

前哨戦となる国際強化試合の対戦相手はチェコ。その実力差を考えれば、日本の勝利は間違いない。ただし、この試合で求められるのは結果ではなく、内容。どのような場面でも緊張感を持ってプレーできるか、あるいはしっかりと自分の役割を果たせるか。その点に注目したい。

WBSCプレミア12概要

  • 大会名:ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12
  • 日程:11月9日(土)〜24日(日)

▼競技スケジュール

▼会場

▼出場チーム

▼オープニングラウンド 日本戦スケジュール

▼スーパーラウンド スケジュール

  • 会場:東京ドーム

▼3位決定戦/決勝 スケジュール

  • 会場:東京ドーム

■放送予定

■侍ジャパン・日本代表選手

※2024年10月28日更新

もっと見る