10月8日までの日程で中華人民共和国・杭州で行われているアジア競技大会で、9月25日にスケートボード・パーク決勝が行われ、女子は草木ひなのが優勝、男子は永原悠路が準優勝、前回大会優勝の笹岡建介が3位となった。男子優勝は中華人民共和国の15歳チン・イエ。
スケートボード・パークの決勝は、現地時間午前9時半にまず女子パークがスタート。
9人が参加した前日の予選を通過した8人で行われた女子パーク決勝は、9歳で身長132cmのマゼル・パリ・アレガド(フィリピン)から20歳のリー・ユジュアン(中華人民共和国)という若い選手たちが技を披露し合った。
予選を首位通過した草木は最終8番手で滑走。3本行われたランのうち、1本目で唯一80点台(82.21点)の高得点を叩き出すと、2本目では、3番滑走のリー・ユジュアンが草木が得意とする「540(1回転半)」を組み込んで暫定首位に躍り出す中、8番滑走の草木も同様の技を組み込む構成で再び暫定首位の座を奪還した。
3本目では草木の得点を上回る選手が現れず、最終滑走の草木のパフォーマンスを待たずして金メダルが確定。ウィニングランとなった3本目で草木はさらに得点を伸ばす完璧な王者の滑りを見せ、圧巻の優勝を飾った。
予選を3位で通過していた日本代表の16歳の菅原芽依(めい)は、転倒するなどして得点が伸ばせない中、最終3本目をしっかり滑り切って73.85点で5位となった。
一方、男子パーク決勝には、11人がエントリーした前日の予選を通過した8人がファイナリストとして登場。
1本目のランでは、予選4位のチンが5番滑走で82.82点を叩き出してリードすると、他の選手たちはこのスコアを追いかけることに。最終滑走の永原は1本目で高さとスピードのある滑り出しでキックフリップインディなどを決めたが、540の着地でバランスを崩すなどし、得点は75.99点で暫定2位。
2本目では、チンがさらに得点を伸ばして84.41点とする中、1本目では転倒により得点を伸ばせなかったイェリコ・ジョジット・フランシスコ・ジュニア(フィリピン)が自身も満足といった様子の完璧な滑りを見せて83.58点として2位に食い込み、その直後には笹岡もガッツポーツを見せる内容で80.90点として暫定3位に立った。一方の永原は、最後の転倒が響いて得点を大きく伸ばすことはできず、2本目を終えた時点で4位に沈んだ。
チン、フランシスコ・ジュニア、笹岡、永原のメダル争いに注目が集まった3本目で、チン、フランシスコ・ジュニアは得点を更新することはなかったが、笹岡はさらに難易度をあげた滑り(83.66点)を披露して暫定2位に立った。最終滑走の永原がチンの84.41点に届くのか? と、注目を集めた決勝最後の滑走。永原は技をフルメイクして金メダルに届くかのようなパフォーマンスを披露したが、映し出されたスコアは84.00点で、チンの1位、永原の2位、笹岡の3位が確定した。
スケートボード・ストリートは9月26日に予選、27日に決勝が予定され、日本からは小野寺吟雲(ぎんう)、織田夢海(ゆめか)からが出場する。
[アジア競技大会・女子パーク決勝結果]
- 草木ひなの(日本)88.87
- リー・ユジュアン(LI Yujuan/中華人民共和国)85.48
- マオ・ジアシ(MAO Jiasi/中華人民共和国)80.46
- チョ・ヒュンジュ(大韓民国)78.97
- 菅原芽依(日本)73.85
- ブンガ・ニマス(インドネシア)60.41
- マゼル・パリ・アレガド(フィリピン)52.85
- リン・イファン(Chinese Taipei)45.99
[アジア競技大会・男子パーク決勝結果]
- チン・イエ(中華人民共和国)84.41
- 永原悠路(日本)84.00
- 笹岡建介(日本)83.66
- イェリコ・ジョジット・フランシスコ・ジュニア(フィリピン)83.58
- ハン・ジェジン(大韓民国)68.33
- リ・ミンシャオ(中華人民共和国)63.74
- ブライアン・アパポン(タイ)44.00
- ムン・ガンホー(大韓民国)41.42