東京五輪・マラソンの競技日程と放送予定|会場・日本代表は?

1 執筆者 渡辺文重
Marathon

Tokyo2020(東京五輪)マラソン日本代表は、マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)などを経て、男女3名ずつが決定。コースも札幌大通公園(北海道札幌市)発着となったことで、順位争いだけでなく、好タイムへの期待も高まる。ここではマラソンの競技日程と放送予定を紹介。

■マラソンの日程・会場・放送予定

女子マラソン決勝

8月7日(土)7:00-10:15

放送:日本テレビ

男子マラソン決勝

8月8日(日)7:00-9:45

放送:NHK

会場:札幌大通公園

※マラソンの表彰式はオリンピックスタジアムにおいて閉会式内に行われる。

■女子マラソンの日本代表・注目選手

  • 前田 穂南(天満屋)※MGC優勝
  • 鈴木 亜由子(日本郵政グループ)※MGC 2位
  • 一山 麻緒(ワコール)※MGCファイナルチャレンジ 設定記録突破 最上位

【補欠選手】

  • 小原 怜(天満屋)※MGC 3位
  • 松田 瑞生(ダイハツ)※MGC 4位

有森裕子がバルセロナ五輪で銀、アトランタ五輪で銅。シドニー五輪では高橋尚子、アテネ五輪では野口みずきが金メダルを獲得したものの、直近3大会は入賞者なし。4大会ぶりのメダル獲得に向けて選出されたのが、MGC上位2名の前田穂南と鈴木亜由子、そして2020年3月の名古屋ウィメンズマラソンを、女子単独ではアジア記録となる2時間20分29秒で制した一山麻緒の3名だ。

女子単独の日本記録保持者(男女混合の日本記録は野口による2時間19分12秒)ということもとあり、一山が注目されているが、鈴木は2018年8月の北海道マラソン優勝、自己ベストを記録。前田はMGCで優勝した勝負強さ、そしてサトウ食品日本グランプリシリーズの1万メートルに出場するなど、スピードに磨きをかけている。

海外勢では、2019年10月のシカゴマラソン(アメリカ合衆国)に2時間14分04秒で優勝、16年ぶりに世界記録を更新したブリジット・コスゲイ(ケニア)が注目だ。

■男子マラソンの日本代表・注目選手

  • 中村 匠吾(富士通)※MGC優勝
  • 服部 勇馬(トヨタ自動車)※MGC 2位
  • 大迫 傑(Nike)※MGCファイナルチャレンジ 設定記録突破 最上位

【補欠選手】

  • 大塚 祥平(九電工)※MGC 4位
  • 橋本 崚(GMOアスリーツ)※MGC 5位

2018年2月に設楽悠太(2時間06分11秒)、2018年10月と2020年3月に大迫傑(2時間05分50秒、2時間05分29秒)、そして2021年2月に鈴木健吾(2時間04分56秒)と、次々に日本記録が更新されている男子マラソン。東京五輪にはMGC上位2名の中村匠吾と服部勇馬、そして選考レースで自身の持つ日本記録を更新した大迫の3名が出場する。

日本記録保持者の鈴木は、同じく富士通に所属する中村の東京五輪内定に刺激を受けたと話しているが、鈴木の新記録樹立は中村にとっても刺激となったはずだ。それは、前日本記録保持者の大迫にとっても同じだろう。服部は内定選手の中で唯一、東京五輪と同じコースが使われた札幌チャレンジハーフマラソン2021に出場。実際にコースを走ったことはアドバンテージになる。バルセロナ五輪の森下広一以来となるメダリストの誕生に期待が高まる。

海外勢では、2時間01分39秒の世界記録を持つエリウド・キプチョゲ(ケニア)が注目だ。リオデジャネイロ五輪金メダリストのキプチョゲは世界陸連(WA:World Athletics)非公認ながら、2019年にフルマラソン2時間切りを達成。東京五輪では連覇、そして記録更新が期待される。

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